立てば村田亙

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立てば村田亙

「ほら、あれが村田亙(わたる)選手ですよ」と、大久保グラウンドの公開練習に初めて
来た人に教える。

じつは公開練習に励む46人の選手の中で村田亙選手ほど見つけやすい選手はいな
い。言葉で言うなら「オーラ」があるからである。

「すっくと立つ」姿は独特であり、鍛えられた足、尻、腰まわりは独特であり、それが村
田亙選手であるとアピールする。

かつ、どのような姿勢からもボールを繰り出す姿は、初めての人にも驚きを与えるのだ。

これはカメラマンも同じ、スクラムからボールを繰り出す姿以上に、この「すっく」と立つ
姿に魅せられてシャッターを押してしまうのだ。

現在、最も多くSH(スクラムハーフ)を務めるのは、4年目を迎える佐藤貴志選手であ
るのだが、昨シーズン終盤、優勝を狙う位置にいたヤマハは「すっくと立つ」村田亙選手
に試合を託した。
村田亙選手が15人にいることは、試合の気構えが変わり、多くのよき緊張をチームに
与える。

途中出場で登場すれば、戦う両チームのファンから「おぉ」と、どよめきをもって出場を
歓迎される選手である。

スクラムが組まれ、ボールを受け取った村田亙がすっくと立つ時、その神々しさにラグ
ビーファンは皆打たれたように静まりかえる。

立つだけで空気をつくる選手を村田選手意外未だ知らない。

明日10時開場、12時キックオフの早稲田戦@ヤマハスタジアムは無料試合である。
ファンサイトとして、昨日公開練習取材に行くと、村田選手が厳しくチームをまとめてい
た。

明日の試合に村田亙選手が出ることを期待する。

美しい芝のヤマハスタジアムにすっくと立つ男はトップリーグ選手中、最年長の40歳。
闘う男たち、それも我々世代の代表である。

どうしても書きたくなり、まとめの後に書いてしまう。

左タッチライン際の密集から村田亙選手がバックスにボールを出す。
ラインと反対側に展開してくる選手たちにパスするのがセオリーであるのだが、当然、
そこにはインターセプトしようと相手の選手たちが殺到してくる。

村田亙選手は、ラインから右に出せなくなれば、体を3600度ひねって左からパスを
出すのである。

頭を軸にしてクルリと展開し、矢のようなパスが繰り出される。

これを見ずしてラグビーを語ることなかれ。

カメラはどうしても、それを撮ることができない、それほど早くトリッキーなのである。


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この記事へのコメント
オーラ・・・違います・・・。

【 静まる湖畔に投げた小さな投石 】

全てを飲み込みますね!
Posted by ヤマちゃん at 2007年06月12日 21:26
ヤマちゃん、コメントありがとう
いい表現ですね。
深い深いラグビーという水の波紋。
私たちはみのがせませんね。
Posted by イチロー at 2007年06月14日 08:47
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    コメント(2)