仲良きことは

カテゴリー │焼きモノ書き

仲良きことは

「ブログというものがあってね、そこで美味しそうなお煮しめを見たんだ」

最近老いた母になにげなくそんな話をした。

母にはブログの説明してもわかりそうもない、ただどこかで見たのだろ
と言う理解をしている。

母は大きな鉢に竹の子やニンジン、レンコンを盛って待っていた。

息子の話を気に止め、さりげなく作ってくれるから、頭が下がり、もくもく
とその鉢の山を崩しながら腹いっぱい食べた。

「最近味がわからなくて、かたいかもしれなくて」

母はそう言いながら、もう一杯食べなさいと飯椀を気にしている。

母の子は、母の味こそがご馳走で、何も言うことはないのだ。

少しかたいレンコンをポリポリといただき、底が見える鉢の前で、ごちそ
うさまと母の笑顔にこたえた。

鉢は盛る為にある。

母は心を盛ってくれている。

※写真提供:「Round table」ギャラリー通信!どの


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この記事へのコメント
食べてくれる人があってこその料理です。
親孝行ですね。
お母さんきっと嬉しかったことでしょう。
私も息子が帰省の折、『母さんのスキヤキ食べたい」とか、リクエストがあると喜んでつくりますから。
お袋の味がある人は幸せですね。
Posted by けいこさん at 2008年04月11日 17:17
けいこさん、おはようございます。
けいこさんの美味しそうなお煮しめを話したんです
おかげで一番のごちそうを作っていただけました
ありがたいと思います。
Posted by イチロー at 2008年04月12日 06:05
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    コメント(2)