家は雨から護るもの

カテゴリー │焼きモノ書き

家は雨から護るもの

「家を建てたんだよ、新築したんだよ」 「おめでとう」

若い頃に建築業の一端の仕事をしていたから、家を建てた人の喜びも、その
苦労も人よりは多く見ているのです。

美しく香る和室の畳、まだ少し乾ききらないような匂いがする家の引渡しは
建築に携わるものもお施主さまと共に喜びの日となるのです。

仲間の新築を聞けばお祝いを贈りたくなります。
気をつけないと、蘭の類ばかりが届くでしょうし、壁掛けの時計もありきたり、
共通の仲間とお祝いのお金を集めたらかなりのものが買えそうです。

そんな時には、お話をして傘立ての焼き物を探しにいくのです。
(もちろん、傘たてが重ならないように任せていただけるようにします)

いつの頃からでしょう、傘立ては玄関の外に置く大きな壷にするようになり
ましたが、一度見に行った家に合わせてイメージを固めておき、探しに行く
のです。

建築中は雨は大敵、屋根がつき、サッシを取り付けた後も雨が降れば職
人さんの手が止まります。
よい家を作る為にも、天気が続くことを建築に携わる人は願っているのです。

竣工となるまで多くの職人さんが腕をふるった家が出来上がれば、いよい
よ引渡しとなる。

雨をしのぎ、住まう人を護ってくれる家の中を今度は濡らしてはなりません。

玄関にドシンと住まい、雨で玄関を濡らさぬよう傘を全て担当してくれる壷
を探しに行くのです。

一点物が多い大型焼き物との出会いは一期一会になりますが、仲間が家
を新築した喜びのプレゼントの為の努力にするのです。

ラウンドテーブルで出会った傘立ては森の賢者、フクロウのように見えます。

家を建てた仲間に「不苦労」でねと、お祝いになりそうですね!

※写真提供:「Round table」ギャラリー通信!どの


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