トクリと一升

カテゴリー │焼きモノ書き

トクリと一升

昨日は久しぶりにラウンドテーブルにおじゃました。

このカテゴリー”焼きモノ書き”に書いている焼き物は全てラウンドテーブルで
展示販売をしているものである。

浜松の郊外、半田山の斜面の野趣を借景に立てられたギャラリーは展示利用
がない時には益子、信楽などの焼き物が展示されている。
それをもうひとつの環境的展示物、ソファに座って眺めている。

秋である。小雨の中で思うのは酒である。


大きめの徳利、小さなぐい呑み、小鉢であろうがぐい呑みにしたくなる豊かな鉢
を見ては酒呑みの心を担当のまっちゃんに説く。

一升瓶を置き、客に大きめのぐい呑みをすすめる。

酒呑みはいじきたなく、酒に目がないと察すれば、ぐい呑みは大きめがよい。
それも、察する大きさよりわずかに大きめが良いのだ。

たくさん召し上がれと一升瓶と共に置かれた大ぐいのみを見れば、歓待されて
いるのだと酒呑みは勘違いする。

ここらに酒呑みを察する心があるのだ。

徳利ならばたっぷりの太かものがいい。

口元までたっぷりと入った徳利が二本、「おかわり」まで予想しながら酒をいた
だけば、たっぷりと酔う秋の夜長を愉しむことができるのである。

所詮若くはないのだから、あふれるように勢いをつけながら、やがてはチビリ
チビリと呑むようになるのだ。

太か徳利は、器量である。

酒は呑め呑めとすすめれば、案外と愉しみながら量を過ごさないものなのだ。

最初の徳利さえたっぷりならばね。

徳を持って利とする。 「いい奥さんだねえ」なんて思うのは、案外そんな酒の
すすめ方ができる子なんだ。

おわかりかな。

※写真提供:「Round table」ギャラリー通信!どの


同じカテゴリー(焼きモノ書き)の記事
盛る酒徳利
盛る酒徳利(2009-10-28 11:11)

片口の秋
片口の秋(2009-09-22 09:08)

お茶趣味の湯飲み
お茶趣味の湯飲み(2009-04-28 11:18)

ROSSO
ROSSO(2009-02-12 16:55)

花びらの皿
花びらの皿(2009-01-13 10:26)

甘露なり
甘露なり(2008-12-29 09:50)


 
上の画像に書かれている文字を入力して下さい
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。

削除
トクリと一升
    コメント(0)