二藍ふたあい

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二藍ふたあい

日本の伝統色を語るにまずは色を見て想像する。そして少し調べてみるとそこには
長い月日愛されていた事実を見つける。
今に残る色にはさまざまなストーリーがあるのです。

今朝は二藍(ふたあい)、字のように二回染めの色であります。
二色は藍と紅花のこと、染めは一回にあらず、二度染めてその色を楽しむことがあ
ることを知るのです。

「染」という言葉は衣服を染める他にも私たちの生活の中でさまざまに使われます。
また歴史とはさまざまな色に染められた人々の暮らしであります。

染めると言えば意識を持って人や人々を洗脳することかもしれません、また気づか
ずその色を刷り込むことかもしれません。

染まるならば、意識ありなしに係わらず環境となった暮らしに同化してゆくことかも
しれません。

人は一色には染まりません。さまざまな経験を通じて染まらない色もあれば、簡単
に染まることもある。
重ねて染まることにより、人は驚くような染め色となる。
もしくは染める側に立つことも多いのです。

平安の頃から愛されたという二藍はひと色に飽き足らず二色目に挑戦する工夫で
す。その色を重ねたらいかになるのか。
そして発見した色を私たちは長く愛してきた。

さて私たちは何色に染まった存在なのでしょう。またさらに染まる色を見つけて自分
の色を完成してゆくのでしょうか。

今年の色重ねを終えて、また真っ白な新年から初めてみたくなるこの時期、次の年
のすばらしい染め上がりに今の色が貢献することを願っています。


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この記事へのコメント
染めは奥が深いです。緑に染まる草木染は無くて、
緑色は黄色で染めて、後、藍で染めます。
Posted by けいこさんけいこさん at 2009年12月28日 17:23
けいこさん、おはようございます。
染の世界に大変興味ありますが経験のない私
です。色を書く中でいろいろお教えいただきたい
と思います。
来年もよろしくお願い申し上げます。
Posted by イチロー at 2009年12月31日 08:06
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    コメント(2)