鴇鼠ときねず

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鴇鼠ときねず

日本の伝統色とは多く自然の中に色を求め、自然を再現し纏うことでその色を名づけ
、伝えてきたに違いない。
色の伝承とは古き日本の自然を知ることになるのです。

今朝は鴇鼠(ときねず)です。

鴇と言えば朱鷺と書くようにあの絶滅が危惧され保護されている話題の鳥の色を思
い浮かべます。
学校に通う頃から絶滅危惧は叫ばれ繁殖する人の苦労を聞く、その中で私たちは鴇
の学名を知るのです。

Nipponia nippon

学名を知るとともに、日本の名を冠した鳥を保護しようという気持ちになるのです。

鴇と言いながら鴇色(朱鷺色)にあらず、鼠(ねずみ)をつけているのはどうしてでしょ
うか、その答えになりそうなことがwikiにありました。
繁殖を迎える頃、鴇は首筋から黒い色の物質を分泌し首筋を黒灰に塗るというのです。

Nipponia nipponは真白に鴇色だけにあらず、その首に黒灰を塗りつける。
それはNipponia nipponの繁殖の為にあるというならば、これは鴇が知らせる私たち
の国である。

日出る国ながら「とき」に黒灰の暗雲垂れ込める時があり、それは国家繁栄の為に
は必要なのだと言う。

難しいことはわかりませんが、美しいばかりが色ではなく、組み合わせれば苦難も
ありて生物となすということです。

毎日働いていればしっかりと子を育て食べられた時代は終わり、この時代を生き抜く
には美しさばかりではいけないのだということを私たちは知っている。

古くより伝わる伝統(色)はこれからの私たちの暮らしをも暗示している。
鴇と共に私たちが繁栄してゆくには、さまざまな人々の英知や努力が必要であると
教えてくれているのです。


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