空五倍子うつぶしいろ

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空五倍子うつぶしいろ

色に名をつけて判別しようという行動は古くからあったことだと推察することができ
ますが、まずは自然の中から色を見つけることからはじまった。

植物の名から名づけられるもの、生物からと続き、私たちは色の文化を作り上げて
おります。

日本の伝統色のその色とその名前から何が書けるかを挑戦しています。
今朝の色は空五倍子色(うつぶしいろ)です。

さすがにこの名はなにかと調べてみますと先人がおりまして空五倍子を解説して
いただいている。

「ウルシ科のヌルデという木にヌルデミミフシというアブラ虫の一種が寄生すると枝
にこぶ状のものができ、これを五倍子(ふし)という。中が空洞なので「空」の文字
がつき、空五倍子(うつぶし)となる。」 

こう教えてくれます。

なるほど自然観察をして虫の寄生こぶにまで目をつけまして、使ってみようという
のが人の文化のはじまりでもあります。

タンニンがたっぷりのこれから黒インクを作るのだと解説いただいています。

木のこぶを「ふし」という。 

空洞なることから「うつ」を付けて「うつぶし」と言う。

三月も半ばとなりまして各学校を卒業した子たちが新たな道へ進んでゆく。
働くものも同じ、節を経て新たに伸びてゆくわけであります。

人の場合はそれが「空(から)」であってはいけない。

節を経て竹はより強度を増して伸びてゆく、子供ら大人も含めてどこかに節を
持てば強くなるもの。

わが身にも節をつけながら生きなくてはなりません。

節々が痛いなんて言っていてはいけませんぞ。


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