薄縹うすはなだ

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薄縹うすはなだ

花とは季節を表しながらも以外と長く咲いている。それぞれの花の命は
短くともその種は容易に季節を跨ぐ。気づく人を長く楽しませてくれる。

日本の伝統色のその色と名前を見て何が書けるかに挑戦しています。

花の名など覚えようとすれば調べればよいのだが、そのような勤勉さは
持たぬからいつまでも知らないでいる。

花を見つけた瞬間に「ひらめく」インスピレーションを大切にすれば、
花とは情緒であり、ひらめいた人の心象のままの名であってよい。

薄縹の縹(はなだ)とは露草の色を言い、その草は春から秋まで人知れ
ぬ陰に咲いている。

ある日一輪の露草を見つけてそれは「ミッキー」だと思った。
それからは見るたびにこれを「ミッキー」だと思うから面白い、写真
に撮ればそれがミッキーに見えるように撮っている。

浜松の海辺の町に住み、砂地の畑を行き、灌漑用であろうか水がザア
ザアと流れる水路の脇の木陰にミッキーはいる。

気づけばそこに小さな蟹が現れてこちらを窺っている。
ミッキー草に蟹、まわりは水音がする日盛りである。

遊び相手がいるならば一厘のミッキーは寂しくあるまい、そっと後ず
さりして離れた。
足元にはそんな世界があり、見上げればミッキー草そのものの空が
ある。


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