イチロー的こころ（旧版）

ようやく秋めいてくる。先週末から浜名湖に遊び湖面を見ていても、
まだ夏そのもの。秋とは湖面海面の色から気づくものでもあります。

日本の伝統色のその色と名前を見て何が書けるかに挑戦しています。

水を見て寒々として見えたらそれは秋なのです。

浜松から広く新しい雄踏（ゆうとう）街道を浜名湖に向かうと雄踏
に入り、橋を渡ればかつて有料だった浜名湖大橋、右に行けば浜名
湖ガーデンパークから舘山寺方面、左ならば弁天に向かいます。

その雄踏の橋から湖にうかぶ透明なテント屋根がついたイカダが見
えます。
浜名湖の名物、風物ともなっている”たきや漁”のイカダです。

雄踏の漁民の伝統漁として、夜間小船で遠浅の浜名湖に出て小さな
明かりをへさきに吊るし、浅い底に住むクルマ海老やカニ、時には
大きなコチなどをヤスで突いて獲る今は観光となった遊びです。

たくさん突いても突かなくとも、最後はこのイカダに舟は向かい、
そこで漁師さんが料理する浜名湖海鮮の天ぷらをいただき酒を飲む
のが浜名湖の夏の風物詩となっています。

たくさん揚げてくれるクルマ海老に舌鼓を打ち、イカダの上でゆら
ゆらと酔えば夏の夜を涼しくおいしく楽しめるのです。

浜名湖に秋の風吹き、湖面が寒々としてきたらこの納涼遊びもおし
まいになる。
クルマ海老はまた料理屋の高級ネタとなって遠ざかるのであります。