2007年06月23日00:10

ヤマハ大久保グラウンドで会うラグビー選手たちの多くは寡黙である。
また取材する自分も寡黙であれば、あまり会話が成り立たないのだが、それでは
仕事にならない。
ファンサイトの取材ともなれば、もう少し「ミーハー」でもよかろうと思うのだが、性格
がそうさせない、これは反省の毎日。
しかし、彼らの本拠地大久保グラウンドラグビー場では、彼ら一人一人が主役であ
り、トップリーガーとして登録する彼らの仕事場でもある。
襟を正し、しっかりと写真を撮り、そのがんばりを記録して伝えるのが礼である。
活躍を期待されている選手は全員であり、がんばってくださいというのも気がひける。
プロの前でがんばってもないものだろうと思うのだ。
さて、今夜は辻井厚之選手を紹介したい。
2シーズン前のトップリーグ、辻井選手はチーム一のトライ数を誇る好調を見せた。
1試合2~3トライと量産するトライは、辻井選手の誰もついていけないほどの独走
から稼ぎだしたもの。
もちろん、チームは好調な彼にフィニッシャーをまかせ、パスは辻井選手につながり
独走トライにつながった。
まさに止められない勢いを感じた。
ある試合、ヤマハの蹴ったパントキック(ラグビーはキックでボールを前に進めるこ
とができる)がゴールラインを過ぎてインゴールに転がった。
相手チームのバックスは自陣インゴールのボールゆえに、ゆっくりと拾いに行く。
インゴールのボールは拾って一度グランディング(地につけること)しなければ生きて
いるボールとなる。
誰もがそれでゲームが切れると思っているところに、辻井選手が走りこんでいった。
そして、相手と交錯し、辻井選手が滑り込んでボールをグランディングした。
トライ!である。
果敢にあきらめず、一瞬のチャンスも見逃さず貪欲にとりにいった辻井選手のプレイ
は会場を驚かせ、そして賞賛された。
チームのトライ王どころか、トップリーグのトライ王まで狙うかと思われたリーグの
後半の試合、既に2トライを決めた試合で、3トライ目のボールをかかえて走り抜けた
辻井選手がゴール直前で倒れた。
その年の秩父宮ラグビー場の芝は荒れていると言われたが、疲れかもしれない。
辻井選手は数ヶ月かかるだろう怪我を負いシーズンはそれで終わった。
リハビリはじつに1年を要して昨年カムバックした辻井選手は努力の人となった。
去年、今年と有能なる高速バックスがずらりと補強され、バックスのポジション争いが
列火した。
先日の大久保で「やりますよ、でもまず試合の15人、リザーブに入らねば」
辻井選手も寡黙な選手である。
すらりと伸びた足、トリッキーなステップはもちろん、ラグビー選手に最も欲しいと言わ
れる俊発的な速さを辻井選手は持っている。
車ならゼロヨンである(停止から400メートルまでの時間を競う自動車レースの一つ)
アニメならサイボーグ009である(加速装置の能力を持つサイボーグ戦士)
辻井選手は左サイドにポジションしている。
攻撃がはじまると、ラグビーは先頭の選手から扇型に展開してパスを外へ外へと繋ぐ。
もちろん最も外を走るのは辻井選手である。
ロータリーエンジンのようにシュルシュルとエンジンをふかし、いざ攻撃となりパスを
受ければ、ゴールを目指し一直線に走りぬけるゼロヨンマシンと化す辻井選手。
今日はヤマハの春季オープン戦が浜松の中田島、遠州灘海浜公園で午後2時から
開催される。
辻井選手の加速スイッチがカチリと入り、ゴールまで走りこむ姿を応援に来て下さい。
一緒に応援いたしましょう。
ゼロヨンマシン≫
カテゴリー │ヤマハラグビー部

ヤマハ大久保グラウンドで会うラグビー選手たちの多くは寡黙である。
また取材する自分も寡黙であれば、あまり会話が成り立たないのだが、それでは
仕事にならない。
ファンサイトの取材ともなれば、もう少し「ミーハー」でもよかろうと思うのだが、性格
がそうさせない、これは反省の毎日。
しかし、彼らの本拠地大久保グラウンドラグビー場では、彼ら一人一人が主役であ
り、トップリーガーとして登録する彼らの仕事場でもある。
襟を正し、しっかりと写真を撮り、そのがんばりを記録して伝えるのが礼である。
活躍を期待されている選手は全員であり、がんばってくださいというのも気がひける。
プロの前でがんばってもないものだろうと思うのだ。
さて、今夜は辻井厚之選手を紹介したい。
2シーズン前のトップリーグ、辻井選手はチーム一のトライ数を誇る好調を見せた。
1試合2~3トライと量産するトライは、辻井選手の誰もついていけないほどの独走
から稼ぎだしたもの。
もちろん、チームは好調な彼にフィニッシャーをまかせ、パスは辻井選手につながり
独走トライにつながった。
まさに止められない勢いを感じた。
ある試合、ヤマハの蹴ったパントキック(ラグビーはキックでボールを前に進めるこ
とができる)がゴールラインを過ぎてインゴールに転がった。
相手チームのバックスは自陣インゴールのボールゆえに、ゆっくりと拾いに行く。
インゴールのボールは拾って一度グランディング(地につけること)しなければ生きて
いるボールとなる。
誰もがそれでゲームが切れると思っているところに、辻井選手が走りこんでいった。
そして、相手と交錯し、辻井選手が滑り込んでボールをグランディングした。
トライ!である。
果敢にあきらめず、一瞬のチャンスも見逃さず貪欲にとりにいった辻井選手のプレイ
は会場を驚かせ、そして賞賛された。
チームのトライ王どころか、トップリーグのトライ王まで狙うかと思われたリーグの
後半の試合、既に2トライを決めた試合で、3トライ目のボールをかかえて走り抜けた
辻井選手がゴール直前で倒れた。
その年の秩父宮ラグビー場の芝は荒れていると言われたが、疲れかもしれない。
辻井選手は数ヶ月かかるだろう怪我を負いシーズンはそれで終わった。
リハビリはじつに1年を要して昨年カムバックした辻井選手は努力の人となった。
去年、今年と有能なる高速バックスがずらりと補強され、バックスのポジション争いが
列火した。
先日の大久保で「やりますよ、でもまず試合の15人、リザーブに入らねば」
辻井選手も寡黙な選手である。
すらりと伸びた足、トリッキーなステップはもちろん、ラグビー選手に最も欲しいと言わ
れる俊発的な速さを辻井選手は持っている。
車ならゼロヨンである(停止から400メートルまでの時間を競う自動車レースの一つ)
アニメならサイボーグ009である(加速装置の能力を持つサイボーグ戦士)
辻井選手は左サイドにポジションしている。
攻撃がはじまると、ラグビーは先頭の選手から扇型に展開してパスを外へ外へと繋ぐ。
もちろん最も外を走るのは辻井選手である。
ロータリーエンジンのようにシュルシュルとエンジンをふかし、いざ攻撃となりパスを
受ければ、ゴールを目指し一直線に走りぬけるゼロヨンマシンと化す辻井選手。
今日はヤマハの春季オープン戦が浜松の中田島、遠州灘海浜公園で午後2時から
開催される。
辻井選手の加速スイッチがカチリと入り、ゴールまで走りこむ姿を応援に来て下さい。
一緒に応援いたしましょう。