あの唄はもう

カテゴリー │音楽夜話

あの唄はもう

心が涸れてしまうということがある。

唄は毎日歌えば音域が広がり、喉が強くなりさらに美しく響くようになる。
一つの唄を何度も歌えば理解が深まり、より大切に歌えるようになるの
です。

こんばんは 音楽夜話の時間です。

フォークソングはギター一本で歌いはじめることができる音楽でした。
ギター一本あれば見知らぬ人とも仲間になることができる。
ギターと唄が無限の可能性を持っていた頃のお話です。

ギターを持った青年はやがて自分の心を唄で伝えようと、唄をつくりはじ
めます。
そして作った唄を大切に大切に語りはじめるのです。

フォークソングは若い心と生活を歌います。詞は自分の大切にしている
ものを歌います。
たった一人応援してくれる人への気持ちも唄の中に込めていたのです。

ギターも唄もフォーク青年たちの夢でした。
そして聞いてくれる人たちのことを唄う唄も永遠のように思われました。

青年期には一番大切なものはたった一つと信じていました。
恋は一度きりと信じていたのです。

フォーク青年たちは、唄を通じて恋を知り、人生を知っていきました。

35年ののち、またこうして永遠なるフォークソングを聞き、10代、20代
の心に戻るのです。

若い心と声で歌ったあの頃、若い心で恋をしたあの時代を思い出し、じ
つはその頃とちっとも成長していない心があることを知るのです。

涸れていた心に恋心の水がサラリと流れる。

フォークで青春期を送った人は、フォークで唄われる恋を手本にしていた
ことを知るのです。

心に水を満たすのは、一緒に歌うことだけでよいのです。

今晩は、風で「あの唄はもう唄わないのですか」をお聴きください。

雨の水だけでない、流れが心を満たしていきそうですね。


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