2008年06月07日09:34
NHKのある番組で谷啓さんが焼き物を語っていた。
広い縁側の造作のよい古い家で、彼は趣味に生きる。
そのテーマが焼き物の回でした。
「選んで手にいれた焼き物は育てるんですよ」そのようなことを言い、谷さん
は茶碗を手のひらに包み、こすりはじめる。
毎日手で包み、こう育てると焼き物には持ち主の指になじむようになると言
うのです。
ある窯で茶碗を数個見せていただき、お話を伺いながら手で包み、こすり
あげて感触を愉しんでいた。
3つの茶碗はそれぞれわずかに大きさも厚さも違い、色合いも釉の流れた
さまも違っていた。
その中で手の平になじみ、指に吸い付いてくるものを見つけたのです。
焼き物は土をこねる指がこしらえる器です。
その手がつくりあげたものは、出来上がった時から持ち主を探しています。
手は目でみるより確かな感触を私たちに伝えてくれるのなら、指がなじみ
手の平がもとめ、包み込んでいたくなるある形があるのです。
焼き物とは出会いをもとめる形と手の出会いです。
そして唇をつけて愛せるかどうかを確認する。
伝わるものを感じれば、互いに育てあえる出会いとなるのです。
かたちと厚さ、重さに感触、人それぞれに違う出会いの可能性があるのです。
※写真提供:「Round table」ギャラリー通信!どの
包んで育てて≫
カテゴリー │焼きモノ書き
NHKのある番組で谷啓さんが焼き物を語っていた。
広い縁側の造作のよい古い家で、彼は趣味に生きる。
そのテーマが焼き物の回でした。
「選んで手にいれた焼き物は育てるんですよ」そのようなことを言い、谷さん
は茶碗を手のひらに包み、こすりはじめる。
毎日手で包み、こう育てると焼き物には持ち主の指になじむようになると言
うのです。
ある窯で茶碗を数個見せていただき、お話を伺いながら手で包み、こすり
あげて感触を愉しんでいた。
3つの茶碗はそれぞれわずかに大きさも厚さも違い、色合いも釉の流れた
さまも違っていた。
その中で手の平になじみ、指に吸い付いてくるものを見つけたのです。
焼き物は土をこねる指がこしらえる器です。
その手がつくりあげたものは、出来上がった時から持ち主を探しています。
手は目でみるより確かな感触を私たちに伝えてくれるのなら、指がなじみ
手の平がもとめ、包み込んでいたくなるある形があるのです。
焼き物とは出会いをもとめる形と手の出会いです。
そして唇をつけて愛せるかどうかを確認する。
伝わるものを感じれば、互いに育てあえる出会いとなるのです。
かたちと厚さ、重さに感触、人それぞれに違う出会いの可能性があるのです。
※写真提供:「Round table」ギャラリー通信!どの