イチロー的こころ（旧版）

財津さんが率いるＴｕｌｉｐ（チューリップ）の”青春の影”はＢＥＡＴＬＥＳのロングアンドワイ
ンディングロードに影響されて作ったと聞いています。

青春期の恋は、恋に恋すると言われるとおり、全てがバラ色、一緒にいることだけが
この世の全てなのでありますが、恋を達成するのが、結婚であれば、そこからは、生活
が始まるのです。

恋をし、相手の心をつかむまでの道は、せつなく厳しい道であること。
心を得ることができれば、恋人という二人は一人のような呼び方となる。

そして、さらに一緒に生活するのには、恋人という一人称から、男と女というまた別の者
となり、相手を意識する必要があるのです。

夢だけでは食べていかれない、夢見る夢子じゃ、だめですよ　なんて言われますね。

恋は夢のように甘く、愛情は氷雨のように厳しい。ゆえに尊い。

この歳となり、苦しいときも病めるときも、うれしい時も・・・という神父さんの言葉の持つ
意味を知る。

恋をつかむのも長く曲がりくねった道を進んだからこそ、そして一緒に生きる道もまた
長く続く道なのです。

先日のつま恋のコンサートが報道されるとき、世の中高年が集まって・・などと報じら
れましたが、この曲も同じ。

されど、熟した我々の秋ならぬ美しい色づきが、歌をまた一緒に歌わせる。

”あの頃”でなく、”あの頃”から続いているのです。

今夜の曲は、キリンのＣＭから、”青春の影”

このＣＭディレクターはきっと、私たちと同じ年頃、もう一度この曲を聴き、一緒に歌う
ことを”絵”にしたのです。

ラガーは変わるな、だって、もちろん我々の青春とも同じだね。