海松茶みるちゃ

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海松茶みるちゃ

海松と書いて「みる」と読む、日本では北海道から南西諸島までに生える海草
のことである。

日本の伝統色の色とその名を見て何が書けるか挑戦しています。

海水浴をしているとヌルヌルする海草が浮かんだり足で踏んだりして「みる」を
知る。
子供の頃、父が連れていってくれたのは浜名湖の佐久米(さくめ)の海水浴場
でした。

佐久米、都筑と続く海水浴場はかつて天皇ご一家も訪れて泳ぎをしたところだ
と父は言い、その海草も多い海水浴場で泳ぐのがよいのだと自慢していたもの
でした。

海と違い浜名湖は浅く危ないものもない海水浴場です。松が適度に生えてそ
の根方にゴザを敷いて休んだりおにぎりを食べたりしたことを覚えています。

泳ぎの達者ではなかった子供たちには少しだけ沖に(おそらく沖というほどでも
なかったのでしょう)ぷかりと浮いたイカダのように浮いたものまでたどり着くの
が目標で、その場で出合った子供たちと沖を目指して泳いだものでした。

子供にとって泳ぐより面白いのは海中に住むさまざまな貝やカニなどを探すこ
とでした。表浜名湖と違い大きなアサリが採れるとかで親たちは潮干狩りに
夢中ですが、弟と二人カニやヤドカリばかりを採っていたのを覚えています。

海松茶を調べますとある倹約家が海松茶で染めた絹物を惜しがっていると
いう話にいきつきました。
薄い色でしたら染めなおして使えるものを濃い色である海松茶に染めては
そのまま使うしかないと嘆くというお話です。

着物とは染め直しても使ったものかと当時の様子がわかるエピソードでした。


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