鳶色とびいろ

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鳶色とびいろ

かつて東京の下町向島で修行している頃、江戸消防記念会に入って
いた。出初式で梯子乗りをしたり、木遣りで練り歩くあの会である。

日本の伝統色のその色と名前を見て何が書けるかに挑戦しています。

江戸にあった「い、ろ、は」などの名前を持つ火消しの伝統を今に
継いでいる。大抵は当時と同じくとび職に就いている。

高いものならばスカイツリーにも、町内の普請の足場組でも働く、
あの高いところで働く勇ましい男たちである。

当時はなかなか若い衆が集まらず、足りない組には助っ人がゆく。
そこで会で纏(まとい)の練習をした私なども銀座などの組に手伝
いに行く。

浅草寺で開く記念会の行事はもちろん纏と木遣りの披露であり、観客
の正面のハレの場所はベテランの纏持ちが華麗にバレンを開く技を
見せる。

寺をぐるりとまわるから裏側にくれば我ら若い衆が持たせてもらう。
せめて纏を落とさないように廻すのがつとめである。

頭(かしら)は帯を高く結ぶ鳶頭の衣装、我らは汗びっしょりで
大切な纏を廻し歩くのである。


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