柳鼠やなぎねず

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柳鼠やなぎねず

柳の木などあまり見なくなりましたが街路樹などに使われますと夏
にはズズッと伸びて来る。
それが道路までには届きませんが手を伸ばせば届きそうに思う、柳
に誘惑されるのは昼だけではありません。

日本の伝統色のその色と名前を見て何が書けるかに挑戦しています。

柳の下には古来さまざまなものがおりまして、雨の季節ならばそこ
には痩せ蛙がいる。
人も誘惑されるくらいですから目玉が上を向いている蛙たちには是
非にも飛びついてみたいと思うものであります。

柳の木の並木道、普段は気にもとめませんが風の強い雨の夜などは
物凄いことになる。
雨にびしょ濡れになったザンバラ髪を振り乱した化け物に見えてし
まえばその通りは遠慮したくもなる。

一度それを見れば静かな夜もそのシルエットは不気味にも思ってし
まう。そしてその根方には何者かが潜むように思えてしまう。

ゲゲゲの流行は不可思議を信じる自分を作ってしまいます。
さて風の強い雨の夜などは柳の道を走り、ウゲゲゲゲと叫びながら
通り過ぎてみるのはいかがでしょうか。

どんな妖怪も痩せ蛙も、ザンバラ枝よりも今の世は人間が一番怖い
ものになってきた。
妖怪は深層心理の陰に潜むものなれど、人はあふれるほど周りにい
る。それが怖いものだとなれば、妖怪の数などものの数ではありま
せん。


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