江戸紫えどむさらき

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江戸紫えどむさらき

「箸休めがなくなったね」、母と共にご飯好きな息子はさてと
乾物屋、こうじ屋を目指す、海苔の佃煮や金山寺などがなけれ
ばご飯をおいしくいただくことができません。

日本の伝統色のその色と名前を見て何が書けるかに挑戦してい
ます。

江戸紫といえば「桃屋」の海苔の佃煮のこと、色名をそのまま
使い、むしろこちらの方が有名となる名品であります。

むらさきとは醤油のこと、お江戸に参りますと「ちょっとむら
さきをとってくんな」と言えば醤油のことであります。

さて都都逸、「つねりゃむさらき、くいつきゃ紅よ、色できた
えた私のからだ」と歌いますと色っぽいものであります。

色名とはこんな使い方として今の残り、時には「みやび」に、
時には「あわれ」にも、ときに「いなせ」をも表します。

醤油とってくんな、では江戸風にもならず、かといって相応し
くない人が言えばそれは粋にもならない。

海苔の佃煮がお江戸の色を上手に使い、また庶民のご飯のお供
の名にしたことは秀逸であります。

「江戸」なんて言われてもねという御仁には「ごはんですよ」
という見も蓋もない商品もある。

和の色とは庶民の暮らしと共に残ったもの、やはり海苔の佃煮
の感覚で毎日楽しんでいただきたいものであります。

さて、今日は風邪ぎみ、桃屋ならぬモモ缶でも買ってまいりま
しょうか。


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