虫襖 むしあお

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虫襖 むしあお

夏の開け放った窓には網戸、扇風機をブンブンとまわして夏の
夜を過ごす、子供の頃の私は明るい網戸の窓に来る虫を楽しみ
にしていたものでした。

日本の伝統色のその色と名前を見て何が書けるかに挑戦してい
ます。

網戸に来たのでしたかさだかではありませんが、一度だけ玉虫
をとったことがありました。
紡錘形のその虫はさまざまな色に輝く体を持ち、手のひらにの
せていつまでも観察していた記憶があるのです。

それは虫ではなく初めてみる宝石のような驚きがありました。

多くの色は私たちの暮らしの中から名づけられています。自然
が作り出した色に共通の名をつけて使い今に残されている。
その中には虫たちが教えてくれた色もあるのでしょう。

玉虫色のと表現される変幻な心を表すこともありますが、この
色は玉虫の青を表しているのだそうです。

子供の時の虫好きの記憶は母の思い出し話にあります。

冬の枯れ枝ごととってきた蟷螂(かまきり)の卵を箱に入れて
机の中にしまっていた私、とうに忘れていたものが春に孵化し
て家中が子かまきりだらけとなった。

記憶の中にはさまざまな虫が飛んでいます。

興味を失うと共に大人の私は虫が苦手となった。
陽炎の中で草原を飛ぶはんみょうを追いかけていたのはいつ
のことだったのでしょうか。

驚いてトノサマバッタが飛び立ちます。ソロリソロリと追い
かけては逃げられるのを追う子は永遠の夏を過ごしていたの
です。


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