旅立ち

カテゴリー │音楽夜話

旅立ち

高校を卒業して東京へ出た僕は、東京の浅草から隅田川を渡った向島という
ところで修行に入りました。

なぜに東京を選んだか、それはフォークに夢中になり、受験もしなkった僕は、
東京に憧れていたから、父の進めに従い、東京で家業の跡継ぎになる修行に
行くことになりました。

向島は下町です。隅田川沿いに桜の名所、墨田公園があり、お祭りでは神輿
が繰り出し、下町らしい職人の町で、銭湯、一杯飲み屋があり、下町らしい路
地と長屋が続くような街でした。

ある日、隅田川にかかる言問橋(ことといばし)の近くのレコード屋さんをのぞ
き、レコードを見ていると、有線で、男性のせつないボーカルの曲がかかりま
した。

レコードを探す手をとめ、聞き入り、聞き終わった僕は店主のおばちゃんに、
この曲は誰のだと聞きました。

おばちゃんは、有線に問い合わせてくれて曲を教えてくれた。

それが松山千春さんの「旅立ち」でした。

修行にはギターを持っていってはいけないという父にそむき、5月の休みに
内緒で帰った僕は、ギターを持って東京に戻りました。

それから、僕はこの曲もレパートリーに入れたのでした。

今夜は「旅立ち

学生たちの卒業、そして新しい旅立ち。

そうそう、僕は3月2日、卒業式の翌日、父と東京に向かったのでした。

今から30年も前の東京、僕は今日から一人で暮らし始めたのですね。


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この記事へのコメント
イチローさんの東京での暮らしの話に、やはり東京でひとり暮らす息子の姿を重ねてしまいます。
でも実は遠くで思う私とは裏腹に、けっこう楽しんで暮らしているみたいなんです。
あの頃と比べたら、距離感もずいぶん近くに感じますしね。
少しは切なく思えよ~なぁんて、思ったりします(笑)
Posted by はる。 at 2007年03月03日 00:43
東京はとても大きな街でさみしさもありますが、若ければ
大きな可能性と楽しみがあるのです。
きっとおかあさんのことを時々思い出して元気に暮らしていると
思います。
お母さんの心配って、ちょっとこそばゆい頃なんですよ。
Posted by イチロー at 2007年03月03日 01:30
この歌には思い出があります。

高校を卒業して、入社した会社の寮で、九州出身の1才、2才上の先輩達の前で「旅立ち」や「銀の雨」など、松山千春の歌をギターとともに奏でていました。

望郷の念が強い先輩達は涙ながらに喜んでくれたものです。

歌って、聴いた瞬間その時に引き戻されますね。

懐かしい曲です。
Posted by まこちゃ at 2007年03月03日 02:43
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