2006年05月19日00:27

昨年大腸がんで亡くなってしまったNSP(ニューサディスティックピンク)の天野
滋さんをしばらく偲んでみたいと思います。
高校時代にリアルタイムで天野さんの曲を聴き、感化され、その歌を歌うように
なる。最初は以前書いたようにもっとカッコイイバンドの曲をやりたかったのに、
次第に、彼の声、彼の世界にはいっていったのです。
弥生冷たい風
桜吹雪舞い落ちる 古い並木のすみっこで 待っている君のこと知っていたけど
帰る時は口づけ そっとしてねと言った君を おかしいよとおかしいよと笑った
僕でした。
永遠に時間があるような高校時代の青春は おもいきり遊んだり、勉強したり、
もちろん恋をしたりできるのに、卒業や進学という季節の節がやがてやってきて
、その永遠を打ち消し、心を揺らすのです。
天野さんは 弥生の空風が強くても 桜の花風に散らないで と歌います。
永遠だった青春の1ページの節目で揺れる心を、風にゆらぐ桜に例える。
そしてさよならの瞬間をこう言う。
花びら髪にかざして だまったままで君は くしゃくしゃにくしゃくしゃに顔を
ゆがめたね。
青春にとって季節は永遠を止める残酷なもの、そしてそれは初めての体験。
くしゃくしゃになる青春に、響くのは天野滋さんの声。
さようならって言ったのは君のほうだったし、後ろ姿に手を振ったのも僕だ
ったし、桜吹雪舞い落ちる 長い並木を最後まで とても小さく とても小さく
点になるまで
くしゃくしゃに顔をゆがめても、強く去っていけるのは女の子たちだった。
男はそれを小さくなるまで どこまでも見届けている。
そしていつまでも覚えている。点になるまで いつまでも点になるまで。
NSPと過ごした青春、どこか自分にあてはめて、いつまでもこの時間を
停めて、桜を散らさないでいたかったのは僕たち男の子たちだった。
完成されない不完全な気持ちと心のようなビブラートで歌う天野さん。
きっとこの歌も不完全なまま大人になった男の子たちに歌い継がれていく
ことでしょう。僕をふくめてね。
弥生冷たい風≫
カテゴリー │音楽夜話

昨年大腸がんで亡くなってしまったNSP(ニューサディスティックピンク)の天野
滋さんをしばらく偲んでみたいと思います。
高校時代にリアルタイムで天野さんの曲を聴き、感化され、その歌を歌うように
なる。最初は以前書いたようにもっとカッコイイバンドの曲をやりたかったのに、
次第に、彼の声、彼の世界にはいっていったのです。
弥生冷たい風
桜吹雪舞い落ちる 古い並木のすみっこで 待っている君のこと知っていたけど
帰る時は口づけ そっとしてねと言った君を おかしいよとおかしいよと笑った
僕でした。
永遠に時間があるような高校時代の青春は おもいきり遊んだり、勉強したり、
もちろん恋をしたりできるのに、卒業や進学という季節の節がやがてやってきて
、その永遠を打ち消し、心を揺らすのです。
天野さんは 弥生の空風が強くても 桜の花風に散らないで と歌います。
永遠だった青春の1ページの節目で揺れる心を、風にゆらぐ桜に例える。
そしてさよならの瞬間をこう言う。
花びら髪にかざして だまったままで君は くしゃくしゃにくしゃくしゃに顔を
ゆがめたね。
青春にとって季節は永遠を止める残酷なもの、そしてそれは初めての体験。
くしゃくしゃになる青春に、響くのは天野滋さんの声。
さようならって言ったのは君のほうだったし、後ろ姿に手を振ったのも僕だ
ったし、桜吹雪舞い落ちる 長い並木を最後まで とても小さく とても小さく
点になるまで
くしゃくしゃに顔をゆがめても、強く去っていけるのは女の子たちだった。
男はそれを小さくなるまで どこまでも見届けている。
そしていつまでも覚えている。点になるまで いつまでも点になるまで。
NSPと過ごした青春、どこか自分にあてはめて、いつまでもこの時間を
停めて、桜を散らさないでいたかったのは僕たち男の子たちだった。
完成されない不完全な気持ちと心のようなビブラートで歌う天野さん。
きっとこの歌も不完全なまま大人になった男の子たちに歌い継がれていく
ことでしょう。僕をふくめてね。
この記事へのコメント
印象の深い曲です♪
桜の咲き始める頃・・・いやいや、正確には卒業式の頃・・・・毎年この歌を思い出しています。
桜の咲き始める頃・・・いやいや、正確には卒業式の頃・・・・毎年この歌を思い出しています。
Posted by emu@事務所 at 2006年05月20日 00:59