イチロー的こころ（旧版）

今の言葉で言えば「すぐにコクる」わけではない時代がありました。

告白できずにただ見つめているだけで、そのまま終わるような恋は誰にでも経験が
あって、誰もが「コクらない」片思いをしていた時代があったのです。

こんばんは、音楽夜話の時間です。

それでも恋の憧れがあり、「異性」という言葉にトキメイテいた頃にはグループで遊
びに誘うという楽しみがありました。
これも、今の合コンとかではなく、サイクリングにいったり、みんなで遊園地行くとい
うような可愛い遊びでしたね。

異性である”女子”たちがお弁当を作ってきてくれると聞けば、心ときめき、たくさん
持っているわけではない服をきれいに洗濯してもらったり、週末にむけてローテー
ションして、一番よさそうなズボンを残しておいたりしたものでした。

こんなのをグループ交際と言い、もちろんその中にはカッコイイ男とかわいい子が
含まれているわけで、男女同数でも誰もがカップルになるというわけではありませ
んでした。

アニメよろしく、グループの中には柔道部なんていう猛者もいましたし、本ばかり読
んでいる博士タイプ、なにをやっても普通な自分がいる。
女子にもサリーちゃんがいれば、よっちゃんも、スミレちゃんもいるし花沢さんもいる。

そんな楽しみを続けているうちに、みんなが、あれっ？と思うようなことが起こる。

男子の誰かと女子の誰かが仲良くなるのです。

それは予想できる組み合わせでなかったり、もしくは出し抜かれたり、いきなりだっ
たりする。
男女全てが片思いの中に一つのカップルが誕生するのです。

我々は見るのも照れくさいながら、ヒューヒューと冷やかしながらうらやましくて仕方
がなかったのです。
「付き合ってるんだって」「もう別れたんだぜ」なんて噂をする。

男女はどこでどんなきっかけで好き合うようになるのでしょうね。

それはこの歌のようなものなのでしょうね。今晩はトワ・エ・モアで「或る日突然」を
お聴き下さい。

中学で初めて好きになったのは斜め後ろの席の子でした。
勉強する時に長い前髪が顔に垂れるのを見て好きになった。

そんなところから恋ははじまっていくのでしたね。