イチロー的こころ（旧版）

山を渡る爽やかな風の一日、昨日はお手伝いする掛川東山茶業組合のイベント
の取材を兼ねて、深蒸し茶の里と呼ばれる東山の元気な茶農家の皆さんとたく
さんお話をしてきました。

東山は、掛川の東端の日坂から粟ヶ岳の麓に広がる丘陵地帯にあります。
国道１号からわずか１０分ほど、丘を吹きすぎる風と豊かな陽射しの中を走れば
お茶畑が続く東山に到着します。

常から東山茶の緑の美しさに驚いていますが、お茶を蒸す工程が煎茶より長い
深蒸し茶の緑は格別なのです。

昨日は会場で４種類の自慢の茶葉を選んで淹れてくれるお茶の試飲が行われ
ました。

茶葉とお茶は外観、水色（すいしょく）、滋味、香気の４つの要素でよしとされま
すが、東山のお茶のまるさ、豊かさ、美しい緑はこの季節の喜びそのものです。

鶯の鳴く茶畑を見ながら、茶の金の産毛がキラキラと光り、お茶の中にゆらりと
浮かぶ雲のようなうまさのよどみを堪能してきました。

静岡県生まれならば、茶色とはこの色を言うなり。

まさに東山茶色と呼びたい緑を見つけました。