イチロー的こころ（旧版）

フレンチな娘は小さなヒップで軽快に街を闊歩する。

車でもそれは同じ、ファットはフレンチの生活では永遠の敵なのです。
Ｃ６のサイドビューも大きすぎる抑揚をシェイプして楚々とした姿、ふくらめば
静かなラインで収束させる。

されど、女性として自らの持つ魅力をさりげなくアピールすることは忘れない
のも街を作る要素としての自分を認識しているから。

シックな中に過剰にならない色気（ライン）を感じさせるのが街の文化である
女性としてのたしなみでもあるのです。

ラインは小尻のふくらみをもって、さらに魅力を増す。

世の最も美しきものが人間であり、さらに女性である。
なぜなら、一つも直線を持たないふくらみを持つから。

演出を知る女性は美しい。それと知らせない演出はさらにすばらしい。

Ｃ６の小尻はその美しきモチーフの延長にあるものなのです。

ふくらみは陰をつくり、光を集め、目にしたものを映りこませる。

どうやらＣ６は、また一人の男を虜にしたようですぞ。

まるい小尻にとらえられた男が、小さく写り、首をうなだれる。

いつの世も、男は正視できないのです。

正面から見つめ、心奪われたことを告白したら、彼女は受け止めてくれる
でしょうか

フレンチ娘のきまぐれを男は恐れます。美しさゆえに御するより御される
ことを想像します。

悩み深く、思い悩み、せつなくなる。

シトロエンという女性代名詞は、男を考え深くする。

汝、女性に仕えよとは申しませんが、写真はその男を捉えてしまっており
ました。

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この記事はシトロエン浜松”フジオートステーション”の山下さんのご厚意と、
ランドマーク・プランニングのemuさんの声かけで行った試乗記より。