クロームであること

カテゴリー │シトロエンC6

クロームであること

じつはナンバープレートサイズ変更を叫ぶものの一人だ。

車にナンバープレートが必需であり、車がグローバル化するならば、プレートを意識
したデザインにすべきで、デザインの一部としてのプレート受けのサイズも変化する
はず。

ヨーロッパ車至上主義ではないが、あまりに似合わないのはいただけない。
などと、少し過激である。

多くのデザインがそうであるように、車の外観の決め手は案外社名プレートであった
り、車名プレートであったりする。

よい車だな、と感じて追いついていくと、大きなプレートがデザインを台無しにしている
ことが多くある。
国産のT車、H車あたり、さらにLがつく車も、あのデザインのプレートはいけない。

高級とはどこまでも追求すべきもので、ある服飾デザイナーが言うには、よい服、よ
いバッグを持てば、紙袋を持ってはいけないと言う。
トータルな美しさを、別な素材で台無しにしてはいけないのだ。

シトロエンC6の後姿はそれを保っていると感ずる。
中央にシトロエンを表すダブルシェブロン、右にC6のみ、これよい。
(C6は1車種構成だから特別につけるものもないのだが)

これに、エクスルーシブだの、V6だの、ツインカムなどというプレートはいらない。
ああいうものがついていること自体が品がないと言っては嫌われるだろうか。

もう一つ、バンパーの上に横長のクロームが備わる、

以前、ジョンブル(イギリス風)と書いたのは、ここからでもある。
高級車に特別なエンブレムはいらず、そのもので勝負いただきたいのだ。

合格である、特別なものをつけていない後姿に、フレンチエレガンスを感ずる。

誰も、ヴィトン最高級皮特別仕立て限定なんて書いてあるバッグはもたない。

持つものが、持たざるものの憧れでいられるのは、見ただけでわかるセンス
を買うからである。

持たざるものは憧れから知識と目標を得る、さらに自分を磨く。
そして、さりげにモノを使える自分を演出すべきだ。

シトロエンは自ら創りあげた独創技術を構成までの”家訓”としてダブルシェ
ブロンを使う、さらに長く意味不明なる車名を捨てて、C(シトロエン)1~6と
して統一した。

見習うべきセンスであり、何も書いてなくともシトロエンであることは一目で
わかるのだから。
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この記事はシトロエン浜松”フジオートステーション”の山下さんのご厚意と、
ランドマーク・プランニングemuさんの声かけで行った試乗記より。


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