水色の手紙

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水色の手紙

郵便受けを開くと一通の便箋が着いている。

携帯電話やメールが普及し、手紙を出す習慣も廃れてきました。
でも、誰もがときめいたあの郵便箱を開けるときめきは忘れたくないものですね。

こんばんは音楽夜話の時間です。

今晩はあべ静江さんの「みずいろの手紙」をおおくりします。

「お元気ですか、今でも愛していると言ってくださいますか」と語りかける静江さ
んが歌うのは手紙そのもの。

みずいろの手紙とは二ヶ月会えずにいる彼への手紙文なのです。
歌を聞きながら私たちは彼女の手紙を読み聞かせてもらっているのです。

二ヶ月会えない二人が交わせるのは手紙だけ、1973年頃にはそんな純粋な恋
もありました。
「電話すればいいじゃないか」などと野暮はよしましょう。それだけ純粋に待つ身
を守る時代もあったのです。

「誰からも恋をしていると言われて、それだけがうれしい私です」

彼女はそう書き、「この手紙読んだら私のもとへ来てください」と手紙のやりとりだ
けでは支えきれない気持ちを告白するのです。

便箋と封筒、宛名書き、それを書くペンと切手。

私たちはまだ机に揃えているでしょうか

住所録を見て丁寧に書く手紙は、受け取った方への思いがこもります。

そして、きっと返事をもらえる期待が膨らむのです。

カタン・・と郵便受けに手紙が届きます。誰にも見られないように隠して部屋に
入り、大きく深呼吸して封を開きます。

毎回違う便箋が今回は水色、そこに楽しげなことを書き、元気なことを知らせ
ます。
でも、最後の文字は少し揺れていて、私のもとに来て下さいと結ばれています。

さてそんな時代に書き、届いたあなたの手紙はどこにあるのでしょうね。
確か、箱に入れて実家の押入れあたりに入れたはず。

彼女の実家の押入れにも、懐かしい思い出として収められているかもしれません。
読みたいような、見せられたら恥ずかしい文字が並んでいるかもしれません。

そんな素直な時代に戻ってみましょう。

さあ、あべ静江さんの「水色の手紙」お聴きください。

・・・私への手紙はコメントで、これは早すぎるでしょうか

「私のもとへ来てください」、これはドッキリしてしまいますよ。


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