お別れは

カテゴリー │深遠なる缶詰デスクから

お別れは

ヤマハのシーズン最終試合レポート、信頼する仲間の転任と、まだ1月だと言うのに
さみしい。
たくさんの仲間とのプロジェクトを抱えて忙しくしなくてはならないのに、なんだかさみしい。
昔からテレビの最終回っていうのが苦手で、ドラマの出演者を友達や家族のように思い
明日からは会えなくなるような気がしていやだった。

おもえば小中は同じ仲間が同じ学校で学んだ。
高校受験で初めてクラスメートと別れた。なんだかはじめて桜の下で喪失感を味わった。
あの感覚がいやだった。

そんなことを考えていると、ふと昔見たドラマを思い出して検索して調べてみた。

東芝日曜劇場「天国の父ちゃんこんにちは」

下町で貧しく生きる森光子さんが二人の子供をパンツの行商で育てるというドラマ。
「こんにちは~パンツ屋ですー!」という明るい声と、売り歩く先で人情に触れ、強く
生きていく家族というテーマだった。
彼女が朗読する詩があって、おそらく母と毎回見ていて涙が出た。

「貧しいから あなたに差し上げられるものといえば 優しく頬をなでる初夏の風と
精一杯愛する気持ちだけです でも結婚してくれますね でも結婚してくれますね」
(検索調べ)

というもの。一番大好きだった”お父ちゃん”との大好きだった詩だったのだろう。
それをよむ森光子さんは遠くを見、そして美しかった。

当時は高度成長時代、まだ町には貧しさの中にあり、皆精一杯働いていた。
シーンは自分におきかえられるものだったから、母と一緒に見たのだろう。

のちに、篠田三郎さんと島田陽子さんの「名もなく貧しく美しく」というドラマを見て
それも感動した。

どうやら僕はそういう時代をひきずっている。
名もなく(ほど謙虚じゃない)、貧しく(ありたくないと常に思うのだが)、美しく
(これは望むべくもない)

どうやら シャばく、貧しくならぬよう、美しくもなく生きるのが生き方のようだ。
兄貴分である”こやまんの浜ちゃん”のプロフィールに「ぼちぼち50歳そろそろ
天命を知る頃」とあり、なんだか達観したなと思ったところが、こちらもどうやら
自らを知る歳に追いついてきたようだ。

今日も懸命に働く、賢明じゃなくてもいい。がんばるよ。


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この記事へのコメント
はじめまして
わくわく日記の惑といいます。検索でたどりつきました。拙ブログでこの記事をLINK紹介させてもらいました。懐かしい番組ですよね。という自分も50代以上です。トラックバック打たせてもらいました。よろしくお願いします。
Posted by at 2008年05月18日 11:24
惑さま、こんにちはコメントとトラックバック感謝いたします。わたしたちが心の基本とする昭和がこのドラマにはありました。今でも心の底に美しくも貧しいあの時代が流れていますね。
Posted by イチローイチロー at 2008年05月19日 10:24
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