虎に生まれてきたけれど

カテゴリー │お歌詞のかけら



ついにマスクを脱ぐタイガーマスク。

全国に広がった善意の輪は伊達直人なるタイガーマスクによる
ものとされています。

さて私たちタイガーマスク時代に育った子らは心あるこのアニ
メを誇らしく思いその主題歌を口ずさんだりするのです。

「白いマットのジャングルに」、かつてのカラオケ全盛時代、
ガッチャマンなどと共に懐かしい歌を歌ったものでした。

さて動画サイトをのぞいていると、この主題歌を歌った人が
幼稚園を訪問して歌っているのを見ることができました。

http://www.youtube.com/watch?v=CuUbUkenwUA&feature=newsweather

その歌を歌う人はなんと、敏いとうとハッピー&ブルーのリー
ドボーカルとして活躍していた森本英世さんでした。

同じくカラオケ時代には「ムードコーラス」の定番として歌っ
た「私祈っています」、「よせばいいのに」や「星降る街角」
などを歌ったあの人なのでした。

ちょっとしなを作って歌う森本さんを真似し、スナック遊びの
カラオケで得意になって歌ったことを思い出しました。

この動画で聞けば確かに森本さんの声、夜の街の歌を歌う前に
は新田洋の名前でタイガーマスクを歌っていたのです。

動画では園児たちが森本さんにアンコールを贈る。

タイガーマスクはやはり子供たちの味方、フェアプレーで生き
ていこうと教えているのです。


 

くじけないで

カテゴリー │お歌詞のかけら



母が妹を通じて買った詩集を読んでいた。
その詩集は92歳で詩をかきはじめ、99歳で詩集「くじけないで」
を発行した柴田トヨさんのものでした。

母は79歳となり、いつも百歳の人の暮らしを放送する番組など
を見ており先輩たちが今も朗らかに暮らしているのを見ては力
強く思っているのです。

正月のテレビで柴田トヨさんを取材した番組を見た。
詩よりもさらに彼女の魅力ある心を知り、親子でうれしく思っ
ていた。

昨日のテレビで、出演者が自分が欲しいものをホームセンター
で買うという番組を見ていた。
一人の出演者が、お年寄りが押して歩くシルバーカー(手押し
車)を買っていた。

おばあちゃんの為にと買ったのだというのだが、残念なことに
彼女は「おばあちゃんがヨボヨボなので」とコメントした。

柴田トヨさんは言う。
「私に今日は何月何日ですか」とか聞くのをやめて、「西條
八十」についてどう思いますか、とならお話したいのと言う。

齢をとったとしても子供に戻ったかのように接するのではな
く、今の政治にも考えることはあるのだと教えてもくれた。

お元気なお年寄りは決して子供扱いされることを望まない。
自分のできることを自分なりに課して生きている。
私たちと変わらないのである。

一人の人間に「ヨボヨボ」と言うのは若さを持つ者の誤った
考え方である。

足が弱くなってもこれで元気に歩いてもらいたいんです。
こう伝えればどれだけうれしい贈り物になるだろう。

母の座右の書となった詩集は今病床にいる伯母のもとに届け
られた。
伯母もその詩集を見てまだ85歳なのだと元気づく。
妹に買ってもらった詩集のない母に、正月に新しいものを
プレゼントした。

99歳に私たちが教えられるものがたくさんある。
それを呼んでトヨさんを追い越せと励ましている母もいる。

若さはギラギラとした光るばかりのものである、シルバー
は輝くばかりに経験を積んだ美しさなのだと理解する。

お気に入りのテレビを豊富な時間をもって楽しみ、新聞を
読み、家事を続けるお年寄りは私たちのように心に余裕を
持たぬ世代より、よほどこの時代を見ているのである。

なんでも聞いてみよう、そして教えてもらおうと思う。


 

in the ダウンタウン

カテゴリー │お歌詞のかけら



「in the ダウンタウン 街角には気の早い若者たち」

歌や曲の話を真夜中に書いてみる。そんなことを続けていた「音楽夜話」もちょっと
筆が重くなったのは歌(歌詞)の一部に響いている自分がいたから、歌に歌われる
景色の一部に自分をなぞられていることに気づいたのです。

というわけで新しいカテゴリーは「お歌詞のかけら」としてみました。
これならば記憶の中にいくつものかけらが散らばっている。
ブログを書くのにあたり、書きやすいテーマを見つけるのが楽しみの広がりとなる
のです。

ちなみにこの歌詞は太田裕美さんの「南風」という歌の一節です。

ダウンタウンという響きが軽快なこの歌、ダウンタウンとはwikiってみますと「繁華街、
都心部、あるいは商業地区(オフィス街、ビジネス街)。→繁華街、中心業務地区)」

となる。アッパーではなく少しゴミゴミと猥雑ながらエネルギーを感ずる街ではないか。
そこには季節など待ちきれない若者がいるんだよと作詞家の松本隆は言うのです。

街は中心となる世代をどんどんと低くしてきた。今や若者たちのものとなっていますが、
街の歴史を積んできたのは過去の世代、今も変わらぬダウンタウンを歩けば私たちが
作ってきた街を見つけることができるのです。

街の一角をオトナたちが取り戻そうとしています。
多くのモールが郊外へ行き、それらは”シティ”などと呼ばれるようになりましたが、い
まだダウンタウンには歩く楽しみがある。
決してきれいな街ではないけれど、累々と人が積み重ねてきた街には発見がある。

街とは一気につくりあげられて公開されるものではなく、私たちが歩いて作ってゆくも
のなのです。

「in the radio」とラジオの天気予報がかかるシーンがありますが、車を停めてから歩く
街の天気予報を聴いている。
さわやかな風の中の街も素敵ならば、お気に入りの傘をデビューさせる雨の街も楽し
いものなのです。

心の若者には全天候な環境などはいりはしない。
街角の使いみちを知っていた私たちは今もダウンタウンを愛しているのです。