くじけないで

カテゴリー │お歌詞のかけら

くじけないで

母が妹を通じて買った詩集を読んでいた。
その詩集は92歳で詩をかきはじめ、99歳で詩集「くじけないで」
を発行した柴田トヨさんのものでした。

母は79歳となり、いつも百歳の人の暮らしを放送する番組など
を見ており先輩たちが今も朗らかに暮らしているのを見ては力
強く思っているのです。

正月のテレビで柴田トヨさんを取材した番組を見た。
詩よりもさらに彼女の魅力ある心を知り、親子でうれしく思っ
ていた。

昨日のテレビで、出演者が自分が欲しいものをホームセンター
で買うという番組を見ていた。
一人の出演者が、お年寄りが押して歩くシルバーカー(手押し
車)を買っていた。

おばあちゃんの為にと買ったのだというのだが、残念なことに
彼女は「おばあちゃんがヨボヨボなので」とコメントした。

柴田トヨさんは言う。
「私に今日は何月何日ですか」とか聞くのをやめて、「西條
八十」についてどう思いますか、とならお話したいのと言う。

齢をとったとしても子供に戻ったかのように接するのではな
く、今の政治にも考えることはあるのだと教えてもくれた。

お元気なお年寄りは決して子供扱いされることを望まない。
自分のできることを自分なりに課して生きている。
私たちと変わらないのである。

一人の人間に「ヨボヨボ」と言うのは若さを持つ者の誤った
考え方である。

足が弱くなってもこれで元気に歩いてもらいたいんです。
こう伝えればどれだけうれしい贈り物になるだろう。

母の座右の書となった詩集は今病床にいる伯母のもとに届け
られた。
伯母もその詩集を見てまだ85歳なのだと元気づく。
妹に買ってもらった詩集のない母に、正月に新しいものを
プレゼントした。

99歳に私たちが教えられるものがたくさんある。
それを呼んでトヨさんを追い越せと励ましている母もいる。

若さはギラギラとした光るばかりのものである、シルバー
は輝くばかりに経験を積んだ美しさなのだと理解する。

お気に入りのテレビを豊富な時間をもって楽しみ、新聞を
読み、家事を続けるお年寄りは私たちのように心に余裕を
持たぬ世代より、よほどこの時代を見ているのである。

なんでも聞いてみよう、そして教えてもらおうと思う。


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in the ダウンタウン(2010-02-05 13:39)


 
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