サルビアブルー salvia blue

カテゴリー │洋色字典



ある花の色をシンボライズする色は何か、サルビアの色は
赤だと思いこんでいると、こういうことにも出会うのです。

世界の伝統色のその色と名前を見て何が書けるかに挑戦
しています。

白から深い紫までさまざまにあるというサルビア、私たちの
世代は歌からその中のひとつ赤い色を印象しているのです。

サルビアの花というフォークソングは悲しい恋と結婚式の
情景を歌います。

やさしい男が見つめる彼女の結婚式の情景の中に、その心
の色、真っ赤なサルビアが咲いているのです。

教会の鐘の音はなんて嘘っぱちなのさ、と嘆くのです。

青年の心と真っ赤なサルビアの花、私たちはその歌でサル
ビアを印象づけられているのです。
さざまなな色を持つというサルビア、さて情熱だけではない
のが恋、それを青年は知らなかったのかもしれませんね。


 

コバルトグリーン cobalt green

カテゴリー │洋色字典



鉄腕アトムと言えば、誰もが子供の頃から親しんだアニメ
のヒーローであり、悪を許さず平和を守る心のシンボルと
して愛されている。

世界の伝統色のその色と名前を見て何か書けるかに挑戦
しています。

けれど時代はその名に陰を落としてしまう。
アトムは科学の子であるが、その名のとおり原子力をエネ
ルギーとしているのである。

私たちの罪を後世に残さないために、そしてアトムがいつ
までも平和を守るためのキャラクターであるように私たちは
アトム同様の正しい使い方をしなくてはなりません。

さてコバルトとはアトムの家族、アトムのお兄さんというキャ
ラクターの名前です。
有名なアトムの妹ウランがアトムと対になっているのに対し、
戦闘より家族という色が濃いコバルトの名がついている。

アトムとウランの名をその後に原子力の名であることに気づ
いたのも私たちの頃。
確かコバルトはアトムより背が高く、少し面長に描かれてい
たことを思い出すのです。

平和な家族を持つアトム、その家族のために悪と闘うアトム。
手塚治虫のキャラクターづくりと壮大な構想は、私たちが原
子力を正しく使うことを信じて描かれているのです。

まだ間に合うアトムの心、私たちは自らを信じていきましょう。


 

エクルベージュ ecru beige

カテゴリー │洋色字典



生成りに出合ったのは、まだちょっと難しくなりたかった若者
の頃、店先に下った安いシャツでのことでした。

世界の伝統色のその色と名前を見て何が書けるかに挑戦
しています。

エクルとは生なりのこと、インド麻のシャツは薄く、透けるほ
どの軽さで安く、青年たちにも買うことができました。
そして痩せた胸にジーンズと合わせては着て歩いたのです。

インド麻のシャツは袖口が広く、ちょっと芸術家風、何かに
なりたくて、何かに見られたい青年たちの街着にはぴったり
のシャツだったのです。

街のライブハウスの週末に出番を持っていたフォーク青年の
一人として週末用のインド麻のシャツを用意していたもので
した。

長い髪に薄く荒いシャツにジーンズ、ブーツにギターケース。
薄い胸にサングラス、そんな青春はまだどんな色にも染まら
ず。生なりの姿をしていたのです。


 

バトルシップグレイ battleship gray

カテゴリー │洋色字典



戦備を持つ船と訳せば、戦艦などという恐ろしい名前を使わず
にすむでしょうか、戦争のためにつくられた船などはもうないと
言いたい、それは抑手力のための装備であると思いたいもの
です。

世界の伝統色のその色と名前を見て何が書けるかに挑戦して
います。

手軽にストーリーを展開でき、迫力もあるから戦争もの戦いも
のは増えるばかりでありますが、善悪をしっかり描いたとしても
「戦う」「戦い倒す」ことばかりをストーリーにしてはいけません。

ゲームにおいたとしても「戦い」の表現は相手を倒すことにあ
る。血は流れずとも、相手の体を打ちのめす表現であるのです。

戦艦の色、勇ましく。
ながらも抑手力としての艦であるとしても、双方に力と力の均
衡でバランスをとろうなど、可笑しなことなのです。

大きな力ありとしても、心と心の抑手力でなければならないの
です。


 

コチニールレッド cochineal red

カテゴリー │洋色字典



冬の野山、最近では里山という言葉も広がり、自然と人間が
共生する里山で自然観察会などが行われています。

世界の伝統色のその色と名前を見て何が書けるかに挑戦して
います。

冬の観察会に出かけると、春を待つ昆虫の冬の過ごし方など
の観察があります。葉を落とした枝の先には木の芽もふくらみ
はじめていますが、その枝には冬すごしの虫たちも隠れてい
ます。

枝で見つけるものにカイガラムシがあります。コブのように枝
に取り付いていますが、この一種の色素から作られるのがコチ
ニールの赤色です。

古くインカ・アステカの染料に使われたその鮮やかな色はじつ
は虫から生まれた色なのです。
赤い色は貴重な色です。それを小さな虫を集めて作っていた
その色は、今もその虫を育てて得られているのだそうです。

貴重な色を生むために集める虫、虫を収穫してすりつぶして
できた色、それが世界伝統色のなって残るのは、その色の美
しさゆえにほかなりません。

カイガラムシ色、コチニール、ひとつ覚えておきましょう。



 

デイドリーム day dream

カテゴリー │洋色字典



デイドリームは白昼夢、いつまでも夢ばかり見る男(の子)は
今もまだ育ち盛りであります。
いつまでも子供のようなことを言っては、アラアラと言われる
のです。

世界の伝統色のその色と名前を見て何が書けるかに挑戦して
います。

少年時代は高い声が出て、そのまま高い声が出ることを自慢
に過ごしていても、やがて声は枯れて低くなってゆくのです。

甲斐バンドの歌の一節に「君の青い声はいつのまにかこんな
にこんなに枯れてしまった」というものがありますが、そのとお
り、いつか渋い声になってゆくのです。

高音より、低音が響く声がすばらしいのだ、いつか女性ボーカ
ルの力は?という話で聞いてから、高音部より説得力がある
低音に魅力を感じているのです。

久しぶりにテレビ出演する歌手の声の変わりように驚くことが
ありますが、その当時のキーで歌わずに低くしてあれば、今の
声として歌えるはず。
いつまでも高音の響きでは長い人生の経験を加えて歌うこと
はできないのです。

また歌えたらなあ、と白昼夢を見る私ももとは歌を得意として
いた。もちろんカラオケでなんてことではありません。
もう一度楽器を抱えて歌ってみたいと夢みることがあるのです。


 

ボトルグリーン bottle green

カテゴリー │洋色字典



瓶の中身を光から保護する。さまざまなカラーボトルの中
にはアルコールから調味料までさまざまに守られているの
です。

世界の伝統色のその色と名前を見て何が書けるかに挑戦
しています。

その空き瓶もらえないかな、友人が珍しい透明な酒瓶を見
て言います。
友人はサンドブラスト(特殊な砂を吹きつけてガラスを削る)
広報で瓶にさまざまなデザインを彫っています。

醤油や酒瓶などの茶色瓶は多くありますが、透明や緑の瓶
はなかなか手に入らないといいます。
瓶に彫ったデザインで商品に付加価値をつけているのです。

酒の一升瓶を提げて祝いに行く、その時に瓶に祝いの気持
ちなどを彫って届けるという提案をしている友人、練習に余
念がないのです。

屋号や家紋、名前などさまざまなデザインで彫られた瓶に
特別な酒を入れて届ける祝いの日、贈る人の気持ちをさら
にこめたものになるのです。

祭りに祝い、ひと工夫して喜んでいただくのです。


 

マリーゴールド marigold

カテゴリー │洋色字典



同じ色を見ても、季節によってその色に感ずるものが違い
ます。同じ花のオレンジゴールドを見ても感覚が違うのです。

世界の伝統色のその色と名前を見て何が書けるかに挑戦
しています。

秋に見るオレンジは黄花コスモス、カラフルに可憐に咲くコ
スモスのうち、群れて咲く黄花に華やかさがありません。
同じコスモスなのに、秋色深い中に置けば、とても目立たな
いのです。

春にはマリーゴールド、こちらも群れて咲かせるのを見ます
が春のオレンジはビタミンカラーといって、元気にさせてくれ
る色に見えるのです。

あるイベントで毎年Tシャツをつくりスタッフの印としています
が、その色はビタミンカラーと決めています。

鮮やかながつくその色は、黄色・オレンジ・黄緑とカラフルな
もの、その色で染めたイベントのスタッフの元気の印とする
のです。

さて今年はどんなビタミン色でしょう。その色を着れば着る
サプリメントとして私たちを元気にするのです。


 

エレファントスキン elephant skin

カテゴリー │洋色字典



とろりと茶色ににごる水の上、タイのバンコックの水上マーケ
ットは文字通り川の上、エンジンが剥き出しの船に乗って向
います。

世界の伝統色のその色と名前を見て何が書けるかに挑戦して
います。

初めての海外旅行地にタイを選んだのは20歳の時、若さとは
南国を選ぶもの、飛行機のドアを出たとたんにその国の匂い
を感じます。タイは少し植物油の匂いがしたと感じたものでし
た。

水上マーケットでドリアンを食べて懲りていた時に現れたのは
子象、それでも背の高さは私たちを上回っています。
その巨大な像の腹を背をパンパンとみなが叩いて象の行進を
見送ります。

同じようにすると、思わぬ象肌の硬さとそこに生える毛の強さ
に驚いたものでした。

象肌の感触は今も残り、象を見ることがあればその話しをす
るのです。
そこにはな、こんなに長くて強い毛が生えていて。

齢を重ねこちらも面の皮も厚くなる。
ヒゲのジョークにこんなものがあります。

「世界で一番強いものはなんだろうね」
「それは君のヒゲさ」

「君の面の皮を突き抜けて出てくるぐらいだからね」

なるほど、面の皮を厚くしてきた毎日、少しくらいの恥も平気
な顔になってきたものであります。



 

ガーネット garnet

カテゴリー │洋色字典



ガーネットは炎の宝石、真っ赤な炎のようなガーネットがゴロゴ
ロと転がっているのです。

世界の伝統色のその色と名前を見て何が書けるかに挑戦して
います。

アニメのムーミン、スウェーデンのトーベ・ヤンソンさんの原作
の訳本を読むと、そこにガーネットが出てきます。
探検を続けるムーミンが、山で見つけたものはガーネットがゴロ
ゴロ転がっているところでした。

宝の山を見てスニフは夢中で拾い集めますが、そこにガーネッ
トを守る恐竜が出てきます。慌ててにげる欲張りスニフは危うい
目にあうというお話です。

それ以来、ガーネットは恐竜が守る宝石、それも荒れた山に転
がるものだと思っているのです。

宝石を加工する仕事をする友人が、同じ赤い炎を持つ宝石、ル
ビーを求めてミャンマーに行った話をしてくれました。
現地には、ルビーを隠し持つ人が多くいて売りに来ます。

宝石商との取引をするのですが、密かに取引しようとするものに
もよいものがあることがあるそうです。
宝石を手に入れるのは今もリスクが伴います。

スニフのように欲張ることなく、小さな美しい石を手にいれるため
には相当の修練がいるようです。


 

ベイビーブルー baby blue

カテゴリー │洋色字典



男の子だろうか、女の子だろうか、産まれくる命を想像
することはとても豊かなことです。

世界の伝統色のその色と名前を見て何が書けるかに挑戦
しています。

男の子なら薄いブルーにしましょう。女の子なら薄いピ
ンクにしましょうかと知人のまだ見ぬ子への祝いを考え
る楽しさは幸せな時間です。

責任がないから、その名にも冗談で干渉しては迷惑な顔
をさせてみせる。
新しい命をは私たちを活性させてくれるエネルギーを産
まれる前から与えてくれるのです。

普段は行かない赤ちゃんショップなど訪ねるのはそんな
時です。
小さな命産まれる喜びは、友達夫婦だけでなく広く私た
ちまで届くのです。

「ああ聞かないでいいよ」

産まれる前にどちらかを知るのはつまらない。
お誕生の喜びを私たちも共有してみたいと思うのです。


 

スプレイグリーン spray green

カテゴリー │洋色字典



もうすっかり日本語化した言葉をもう一度字引いて見る
きっかけにもなる色の旅、スプレーは意外なる意味も持
っているのでした。

世界の伝統色のその色と名前を見て何が書けるかに挑戦
しています。

spray:(花・葉・果物のついた)小枝、切り花、(宝石
などの)小枝模様

こんなことを知ればまたどこかで使ってもみたくなるの
です。

花や葉、その実を撮り続けた頃がありました。
それは一年を通じて光を探すための修行でもありました。
私の師匠は光を知るために、それを薦めていただきました。

毎日通うところにも光があります。
美しい光は特別なところにあるのではなく、むしろ気づく
ところにあります。

美しいライティングのすばらしい条件で撮る写真と、ふとk
気づく散歩道の端にあるものは同じなのです。

育つもの、移りゆくものが光の中にあります。
それに気づき「もののあわれ」などと思えば俳人ともなりま
すが、「全てが光」であると思えば、そこから何かが生まれ
ます。

しばらく会わぬ師匠ですが、この色の旅もその教えの一つと
して続けています。
テーマは「丁寧に」、この教えを知りたくてひとつひとつを
丁寧に書きたいと願っているのです。


 

マンダリンオレンジ mandarin orange

カテゴリー │洋色字典



マンダリンと聞けば、みかんの総称であると知る。もう
一度と思ってwikiれば、その色は清王朝の官吏の服の色
からだというのです。

世界の伝統色のその色と名前を見て何が書けるかに挑戦
しています。

手でむけるみかんをマンダリンと言う。

人生にオシャレな時があり、特に爪先まで清潔にしてお
こうとした時期がありました。(今では考えられません
が)。その頃はみかん苦手であったものでした。

みかんに爪をつきたてて皮を剥けば爪先はその色に染ま
る。みかんを食べ過ぎると黄色くなるよ、なんて言われ
たこともありましたね。

オシャレの時期は短くとも青年期にはみかんは「むいて
くれたら食べるよ」なんてわがままなことを言っていた
ものでした。

先日オレンジ類をもらって、深夜それを食べてみようと
むきはじめると皮からしぶきが香り高くふりかかるので
す。

誰も見てはいない深夜に、オレンジの化粧水をたっぷり
顔にふりかけてよい匂いだと楽しむ男がいる。
オシャレも肌のケアなどに縁がなくとも、そのエッセン
スをオレンジのエッセンスで知ったのでした。


 

ライトブルー light blue

カテゴリー │洋色字典



洋食ならぬ洋色の旅をしていると、まるで知らない色のそ
の音にトキメキながら記憶を呼び覚ます使ったことがある
色名に出会うことがあります。

世界の伝統色のその色とその名を見て何が書けるかに挑戦
しています。

思春期中学生の頃、女子の夏制服は白いセーラー服、衣替
えのその日の朝のまぶしいような光を放つセーラーの白さ
を覚えています。

成長が遅れる男子に比べ、女子は心も体もませています。
中学生ともなればもう女子はその胸のふくらみにブラジャ
ーをつけていて、男子の心をゆさぶるのです。

その中でも特にオシャレでおませなクラスメイトの瀬を見
ると薄いブルーに透けています。
男子たちはそれを「ライトブルー」だと言って騒ぎ、そん
なことで騒げば女子は大げさに騒いでいやらしいと言うの
です。

女子への憧れを素直に表現できない遅れた男子たちはそれ
でも女子の背に透けるその色を見て大いに憧れ、なごんで
いたのです。


 

オパールグリーン opal green

カテゴリー │洋色字典



宝石などご縁がないことながら、若き日訪れたオースト
ラリアの土産として添乗員から薦められた。

世界の伝統色のその色と名前を見て何が書けるかに挑戦
しています。

あれから30年、冬になるとあのニューイヤーカウントダ
ウンしたオペラハウス前の雑踏を思い出す。
オーストラリアの元旦は真夏でありTシャツであり水着で
ある。

オパールを買えと言われながらもこの地に来た思い出にと
街を歩き、これも特産のムートン類のすばらしさに興味
深く見ていれば、ブーツが目にとまった。

昨今流行したあの羊皮のブーツであり、オーストラリアの
日用品の安いブーツでもある。
その名を「アグ」と聞いて覚えていた。

今回の流行でそのスペルが「UGG」と知り30年もそのブー
ツを冬に愛用してきたその長もちさを知るのである。

先っぽがやぶけてはいるが、今も足をすっぽりと暖めてく
れるUGGブーツ、やはりオパールより貴重なのである。


 

ゴールデンイエロー golden yellow

カテゴリー │洋色字典



芸人が騒ぐような番組は見るに耐えないから、テレビは
BSの旅番組に限ります。途中クイズもなく淡々と海外の
町を探訪する番組を静かに流しているのです。

世界の伝統色のその色と名前を見て何が書けるかに挑戦
しています。

南房総は千葉の南端、その旅番組では花の町である南房
総を紹介していました。
まだ寒中と云う季節に花が咲きはじめる南房総は、菜の
花だけでなく、さまざまに小さな太陽を咲かせているの
です。

その中にはなかなか見ることができない、大好きなポピ
ーの花畑にあるのです。

ポピーを見て、花咲く頃の女性を思います。
ふわりやさしく、繊細ながら、以外にも強く太い芯であ
る茎を持っていて、金色のうぶ毛が光ります。

集まって何色もに咲くのもまだ群れる頃の若い女性にも
思えるのです。

流行などおわずにやはりやさしいふわりと空気を暖める
その姿の畑に立ちたいと思うのです。
実際にはそんなことはありませんよ。
ポピーの畑に立ちたいと思っているのです。


 

アッシュグレイ ash gray

カテゴリー │洋色字典



充分に発酵して泡を浮かべた「もろみ」を袋に入れて自
然に袋から垂れ落ちてくる酒を「あらばしり」と言いま
す。
寒中につくられる寒づくり酒の一番酒はうまいものであ
ります。

世界の伝統色のその色と名前を見て何が書けるかに挑戦
しています。

清酒が生まれる前、伝説的に語られるのはどぶろくしか
なかった時代、蔵元で働いていた者が辞めるにあたり意
趣返しを行い、大切などぶろくの樽に灰を投げ込んだ。

どぶろくの白い濁りは灰が沈む時に吸着されて、上澄み
から清酒が生まれたなどという伝説があります。

灰とはものごとの最後の姿ではなく、さまざまに活用さ
れる化学成分であり、使い道があるのです。

大切な犬を殺されて埋められた跡に育った木を伐り、臼
をこさえればそこから小判がついて出た。
その臼を燃やされてしまえば、その灰を持って帰り、冬
の枯れ枝に振り掛ければ、花が咲いた。

花咲爺さんの話しかり、灰になっても役にたつという。
誠実なお年寄りの話はやがて灰になっても、人を喜ばせ
るものを持っているのだという教えなのです。


 

ココア色 cocoa

カテゴリー │洋色字典



モノマネ芸人という職業があるように、マネとは楽しい
ことであり、誰しも誰かのマネくらいはできて、芸のひ
とつともしているのです。

世界の伝統色のその色と名前を見て何が書けるかに挑戦
しています。

マネができる人は語学の上達が早い、書いたものを読む
より会話の「音」をマネることで会話は成立してゆく。
英語圏に言って「コーヒー」では通じないが「カフィ」
と言えば通じ、ココアは「コゥコゥ」と言ったりする。

それも読むよりまわりを見て聞いていればまさま「ココ
ア」などと言うこともない。

「暖かいね」と母の買い物につきあった車の中でコンビ
ニで買うペットボトルのココアを渡す。
体によいとかと聞き、母は暖かいココアを好み、ペット
ボトル一本は飲みきらないから、手で包んで暖めている。

「ココアでいいね」と息子は聞き、母はココアが好きと
いう。

ココアを与えることは親孝行である。ゆえに「コゥコゥ」
と言う。


 

ローズグレイ rose gray

カテゴリー │洋色字典



真っ黒な服はレースを多用していて、黒い日傘を差し一
人の女性が歩いていきます。
若いの大人なのか判別がつかない独特の空気を作って歩
いてゆくのです。

世界の伝統色のその色と名前を見て何が書けるかに挑戦
しています。

ゴスロリ、ゴシックロリータというスタイルがあるのだ
と知ればなるほどとも思うその姿は若い女性のファッシ
ョンでありスタイルとなっています。

化粧の中に黒く見える口紅もあり、独特の雰囲気を作り
あげるのがゴスロリです。

黒だらけのファッショにに化粧まで黒い口紅ながら女性
らしさを醸す独特のその色香は不思議と目を集めるので
す。

ローズグレイの色を見るうちに、ほんのりと薔薇の色を
感ずればこれはゴスロリの心を見ることができるか。
この色の中にその匂いを感ずるように思うのです。



 

ワインレッド wine red

カテゴリー │浜名湖フォークジャンボリー



色名は時に心を表す言葉となっている。
この色名を聞けば、それは歌のタイトルでもある。

世界の伝統色のその色と名前を見て何が書けるかに挑戦
しています。

青春後期、あるスクールで出会った女性があり、彼女は
恋愛について「ついていない」と嘆いていた。
最後に自分をひと押しできずにそらしてしまう。そんな
性格の女性が、好きな曲という質問に「アローンアゲイ
ン(ギルバート・オサリバン)」だと言う。

ちょっとそれはないだろうと言った思い出があります。

そして中年期、まだ若きシングルママが好きな曲を語れ
ば「蒼き瞳のエリス」だと言ったことを覚えています。
独特の曲をドラマチックに歌う安全地帯の玉置浩二の歌
です。

幻想的な心象歌の「エリス」は決して幸せを語る歌では
ないけれど、現実とは違う大きな愛を歌います。
その後に彼女がどう幸せをつかんでいったかを気にしな
がら、その歌を思い出すことがあります。

アローンは寂しすぎるけれど、エリスならどうか。
「みつめかえして」などとは思いもつかない中年はちょ
っと気になっているのです。