ビタミン

カテゴリー │デキゴト路地



フッと落ちてしまって、数時間デスクで眠ってしまった。

気がつけば真っ暗な中で時間がわからない。
パソコンはセーブされて落ち、手探りでキーを叩いて時刻を知った。

週末をラグビーで過ごすには体にもセーブモードが必要、処理能力を超えたら頭の
HDを休ませればよいのです。

パソコンは頭脳や仕事のパターンを模して作られているそうで、常に使うものはデス
クトップ(卓上)に置いて使いやすくし、仕舞い忘れがないようショートカットという付
箋をつけておける。

事務書棚のように背に名前をつけたフォルダ箱にファイルをまとめて置き、取り出し
やすく管理もできる。そして追加していけばほぼ無限の書庫を持っている。

短時間の買い物などで事務所を空けるならばセーブモードで画面を落とし、戻って
仕事への復帰を早くする。
パソコンはしばらく命令がないのだと、リラックスして復帰を待つ、うつらうつらして
主人を待つのである。

主に写真を扱うからパソコンは常に負荷を感じている。
これも後で見つけやすいように日付をつけたフォルダに収納して用途別の中フォル
ダに収め、それは大きな年度フォルダに収まっている。

デジタルカメラの画像は大きなもので、外設のHDの二つ目をほぼ満杯にしつつあ
るのだが、パソコン本体には入れないから少しはリスク回避ができる。
数年に渡るラグビーの写真などは、いつかもっと安全な保存方法にしておきたいと
ころであります。

パソコンは大きな書庫であれば、人間はそこに名づけたフォルダの管理者であれ
ばよい。
ラグビーの、2006年度の、トップリーグの、サントリー戦の写真などとフォルダを
開くルールだけで過去の記録にたどりつける。

使うまでは忘れることができるのだ。

フッと落ちたのは、頭のセーブ機能が働いたから、少しメモリーの使い過ぎなのだ。
過負荷はいけない。

ただ一つ違うのはパソコンには溜め込んだ仕事も、全てをリセットできるのだが、
我々はそれはできない。

セーブから醒めて、またカタカタとこんなことを書きつづる生活に戻るだけなのだ。

頭にビタミン、これは人、少し出会いを増やさねば、人の心は枯渇する。
パソコンの下僕となって書庫の整理ばかりではいけないのだ。


 

スイギョウザァ

カテゴリー │メシメシ探検隊



好みの満足感というものがあって、食いしん坊は量もその好みに加える。

阿里山の「スイギョウザァ」はそんな逸品であります。

今のお運びさんは台湾の言葉で厨房にオーダーするけれど、前の子はこれ
を頼むと「スイ・ギョウ・ザァ」と発音していたから、これはスイギョウザァなの
であります。

スープにびっしりと浮かぶというより、オシアイヘシアイ状態のスイギョウザァ
をレンゲですくい、口に入れてチュッと噛む、これは小籠包にも似た食べ方が
できます。

チュッとしみこんだスープがアツアツで少し火傷をする。

「フーフー」が必要なわけでございます。

モチモチッとしてるから、これに好みで辛味を足せば腹がふくれるおつまみに
もなりそう。まあ、一人で行きますからお酒も飲めませんが。

それにしても、どこの店に言ってもビールなどを召し上がる人が多いこと。
カップルやご夫婦が入ってきて、生ビール2つ。なんて頼むのを見ますと、これ
はいいのかな。なんて思ってしまいますね。

メシ屋で飲むなとは申しませんが、宴会状態になってビールを積み上げている
団体がいたりする。

もう少し静かに、そして大抵にしていただかないと「このケダモノめ!」と大魔
神になっちゃうよう。

車の運転をして来たならば、もう少し考えようもあろうというものですが、代行
を頼むならよし、我々が言うことでもありません。

アッツアッツのハッフハフのスイギョウザァ、これがあれば満足なのさ!
今度は一度、辛くしていただいてみましょう。

ごちそうさまでした。


 

サクッと野菜

カテゴリー │デキゴト路地



野菜の色がきれいで、パチリと撮ってしまう。
サクサクな野菜を焼いていただくのも秋の楽しみです。

野の花、木の実の姿も美しいものですが、こうして農家が丹精こめてつくり、料理人が
これだと選び、食べやすいように美しく切り並べていただいたものは美しいものです。

食べ物を書くのが苦手で、ブログに食べ物カテゴリーをつくり、修行のつもりで始めた
のが”メシメシ探検隊”、美食ではないからお気に入りの定食家さんをめぐり、手間を
かけてつくられたご飯をありがたくいただきながら、食でありながら雑感を綴る。

味をペンに伝える舌はあいかわらずですが、それなりに続けてきています。

全ては作ってくれる人への感謝、ご飯をいただける喜びを伝えます。

食を書くときに、僕は音で伝えようと工夫をしています。
そんな時、野菜はとても強い味方になってくれます。

たとえば、カボチャなら、ホクッツ、さつまいもはポクポク、熱い茄子はフワリジュッツ
葱はシャクシャク、大好きなピーマンをサクリ。

ご飯をいただくことを書くのは苦手でしたが、思った感覚を音に変えてみる。

それに、感謝を加えて書こうと思っています。食味でなく食耳でいただく毎日のご飯
そんな工夫を楽しんでいます。


 

冬の色

カテゴリー │花ばなしい



花かんざしの実が割れて、かわいいオレンジの飾りが落ちてしまいました。

使ううちに色を深める柘植のように、花かんざしも深まる秋を満たして深く染まて
ゆきました。

枝には最後の一葉、朱色の実は落ちてキラキラしていましたが、カサコソの葉が
たくさん飛んできて隠してしまいました。

実の為にはそのほうがよかったのですし、暖かい木の葉の寝床の中で芽を出す
時までゆっくりと眠りはじめているのです。

実を食べてしまった小鳥たちはもう別のところに飛んでいってしまいました。
コロコロ虫たちももう鳴くのをやめていました。

秋の空気は緑豊かな森を”賑やかか”ら”静か”に変えてフゥッと風をおこすだけ
になりました。

コロリと転がったドングリは雨が降るたびに土にもぐります。
裸になった木々は、枝の先っぽに小さな春へのエネルギーをためる小さな芽を
つけるのが今年最後の仕事になりました。

森は確かに生きているのですが、そっと生きる季節がやってきたのです。

そっとそっと、静かにね。

木の根元にはたくさんの木の葉が溜まりました。木は足元が暖かくて今年はよい
冬がおくれそうだと喜んでいます。

真っ黒の森になるまで、あと少し。色をつける葉っぱたちは最後のお祭りに向け
て着飾りはじめたのでした。


 

辛さのHOT

カテゴリー │デキゴト路地



「当たり!」

シシトウ好きな僕はわざわざパックで買ったりするほどあの緑に魅かれてしまい
料理道具のない事務所に緑のトンガリクンを連れて帰ったりするのです。

揚げ物でも緑が好きでピーマンが大好物、もちろんシシトウがあれば喜んで口に
入れて、「どうかな、どうかな」と次にくる辛味を期待するのです。

当たり!ひぃぃ・・・となるのが当たりなわけで、辛味を感じなければシシトウのロ
シアンルーレットな気持ちがそがれてしまうのです。

英語をならって、「へえ」と思ったのが、辛いがHOTと言われることでしたね。

確かにあの感覚は辛さというより、全身から汗が噴出す”熱さ”に通じる。
どんなに英語や外国語に通じていても、辛さ、熱さ、痛さにあえば、必ず母国語が
出てしまうのと同じ。

我々は辛い料理を食べれば「HOT!」などと言わずに「辛っ!」と叫ぶ。

さて、ことはシシトウのルーレットであります。

これだけは「辛っ!」と言わずに「当たり!」と叫ぶ。

叫びながらも、当たりでうれしいと思いがあるのです。はずれじゃないものね。

カリッとかみついて、ガシガシと噛めば、ジワァッと唾液が沸いてきて、次の瞬間に

「当たりっ!」

こんな楽しい野菜はありません。

定食目シシトウ科を名のりたいくらいなのです。

あまり釣られるようなエサはありませんが、目の前にシシトウをぶら下げれば興奮
し、食べれば「当たりっ」と叫んで走り出す。

唐辛子の写真だけで、反応する。パブロフの戌年は深夜に唾液を浮かべているの
であります。


 

ユニイクアスセス

カテゴリー │銭湯隊



一日デスクワークをしていると、腰が、腰がぁ・・・と立ち上がって気づくのだ。

カチンと固まったままの腰を、ヨイショッと起こしてイテテテテと伸ばす。
そんな時には、曳馬の”みよし湯”に向かうのです。

<アクセス>
遠鉄の電車通りを北へ、曳馬駅のある信号を左へ曲がれば200mほどで到着
の下町の銭湯であります。

これをもって、湯に行くアクセスと言う。

タオル一本ぶらさげて、お湯に入れば極楽であります。

銭湯の暖簾は、未だに牛乳石鹸が提供してくれるということで、季節ごとに変わ
ります。
廃れたといわれる銭湯ですが、どっこいこんな文化も生きている。

どの銭湯も跡継ぎはいないと言いますが、我々の時代がよき下町の銭湯を楽し
めるとしたら、今利用しない手はありません。

銭湯に通うのは、かつては家のお風呂がない方でしたが、今や広い銭湯のお湯
が好きという方が通ってまいります。

かつては町に銭湯があったね、などと話しながら懐かしい銭湯の風情を楽しむ。
遠くから車で通ってくるから、最近は時間により駐車場がいっぱいになったりいた
します。

それでも、裸になって湯に入れば毎回同じような面々が揃い、名前も家も知らな
いが、なんとなく知り合いになって挨拶を交わしたり、話したりする。

これも昔ながらの銭湯の風情であります。

ラグビーのポスターを持っていったりするから、銭湯では「ラグビーおじさん」などと
呼ばれている。
こちらも、「団子屋さん」、「電気屋さん」、「兄貴」などと呼んでいる知り合いができ
ました。

それぞれの人生を背負い、スーパー銭湯には行けないものを持つ人もいて、楽しく
バカ話をしながら湯につかる。

いいもんです。

井戸でくみ上げた水を沸かす小さな銭湯は大型銭湯と違い、消毒の臭いがしない、
体の芯から暖まるお湯であります。

「おばちゃんありがとう、おやすみ」と言って出てくる。
そんな銭湯に、アクセス。

ほんに、湯に行くのはいいものであります。はい


 

千生りの喜び

カテゴリー │ヤマハラグビー部



ヤマハ広報を通じて電話がかかり、「写真を使いたい」という依頼があった。
ヤマハラグビー部のある選手の写真が目にとまりメディアの方からの依頼でした。

ファンサイトとして、応援している選手一人一人が取り上げてもらう喜びは格別で
あります。

トラジュビは応援にこられない人の代わりの目となり、手となって選手を応援する
心を届けようという仕事をしています。

今回の依頼も、そんなお手伝いになればいいと承諾し、是非選手をお取り上げ
くださいとお願いのメールに写真を添付しました。

ラグビーは15人の選手と7人のリザーブの選手が試合にエントリーしますが、
ラグビー部には45人の選手がいて、トップジャージを着る為に厳しい練習を重ね
ています。

試合になれば、チームの勝敗という形で取り上げられますが、その前に練習が
あり、一人一人の努力があります。

取材の現場では、チームはもちろんのこと、一人一人の選手のがんばりが伝え
られたらいいなと心してあたっています。

土曜の試合にも、遠く関東から息子さんを入団させた親御さんがいらっしゃいま
した。
息子さんはシャイで電話もくれないと言い、トラジュビなどで元気な様子を見て
うれしくとおっしゃる。

そんな為にも取材ができているのなら、うれしいことです。

45人の選手、多くのスタッフの皆さんは皆故郷を離れヤマハラグビー部で活躍
しています。

故郷の皆さんの代わりに、選手たちの近くにいる我々はそんなことも念頭に置い
て活動していこうと思います。

写真をお送りした記者さん、これを読むことはないと思いますが、彼はチームの
みんなに愛されて新人ながらメキメキと力をつけています。
とても明るい青年で、ファンを多く持っています。

もう一つの喜びがあり、この写真はトラジュビでがんばってくれている清水スポー
ツライター
の写真なのです。彼女のがんばりも注目されてうれしい。

掲載も一つの応援の形です。これからもトラジュビを活用いただけますようお願い
いたします。


 

タイトルに香る

カテゴリー │ブログライターズデン



世界がある言葉があります。

タイトルとは、その文を表す最小のもので、その世界を予感させてくれるのです。
たとえば、我々は本屋さんに行けば、平置きならば装丁まで含めてタイトルに
まずは出会う、棚に並ぶ本は背のタイトルを読んで歩きます。

私たちはブログという連載の本を書いています。
毎日の作者の心象であったり、体験したことをつづり、その本は多くの人の目に
触れ、共感をいただいたり、お便りをいただいたりする。

そして開いた本は、ひとつの記事のタイトルを表紙として出会いが始まるのです。

世界がある言葉は、世にたくさん溢れていて、我々も見て聴いて覚えています。
それは歌のタイトルであったり、本であったりするのですが、これは読ませる、聴
かせる為の導入として考えられたものです。

今朝ふと、「冬の色」という歌のタイトルを思い出しました。

山口百恵さんの有名な歌のタイトルですが、今も心に残るのはそのタイトルの妙
であると思います。

ブログは番組欄であるとも言えます。
ニュースがあり、バラエティーあり、教養があり、ドキュメンタリーがあり、創作も
ある。

ずらりと並ぶ、面白そうな番組からどれを見ようか、続けてみようかとテレビ(ブログ)
をつけてみる。

タイトルの香る、あなたの心のエッセンスに触れたくて毎日読むところができ、そ
こでさらにファンになる。

ブログはテレビ、ラジオ、本などにつぐメディアの一つとして我々を楽しませてくれ
ます。

そこで宝石のような記事に出会いたい。

その記事は名文だけでなく、心を読みたい。
求めているものとフィットした記事に出会う時、それはドラマや映画よりも大きな喜び
となります。

タイトルの世界で、呼び込んで欲しい、まだ出会わないブログへのお願いです。


 

BODY FEELS EXIT

カテゴリー │ホンダS2000



久々に取出した写真を見ながら、車好きなことを思い出す。

運転が好きなわけでも、走り屋でもない、BODYが好きだったり、車の持つ雰囲気
が好きで、どう使おうかとシチュエーションを考え、景色の中に置いてみる。
そんな車好きである。

ゆえにエンジンというところに興味が薄い。

車は工業デザインであり、売るために作り出す巨大なプロジェクトを持つ。
デザインされた車は組み付けやすいよう分かれたパーツのかたまりなのだ。

全体であって、パーツでもある車は、全てがデザインであるから、どこをとってもデザ
イナーの意図するところを楽しむことができる。
それを見つけるのが、また楽しみなのです。

以前、手洗い洗車をしてみたならば、ボディが持つ微妙なふくらみと、くびれ、つなが
りが分かると書いた。

ただし、その妙を知り覚え、光の中に置いてみることで車という全体をつかむことが
できる。ふくらみも、くびれも、全体プロポーションの中にあるのだ。



車は動物やヒトに近い造形を持つ、これは創造主となりえる車メーカーの挑戦である。
彼らはヒトや動物や植物を創り出せはしないが、近似な生き物である”車”の造形を
創造する。

ヒトは同じようなスペックを持つが、顔も性格も、乱暴に言えば性能も違う。

メーカーは同じスペックを持ち、顔も性格も性能も同じものを量産するのだ。

そして、同じであるにもかかわらず、販売目標を満たす数、個性あるヒトを引き付ける
ことを目論む。

いいな、と思った子が同じ顔、同じ性格で数千人、数万人いるとしたら。



それでも、自分なりに魅力的なところを見つけて愛する。
車とは、そういうものであります。

そして、いろんな景色の中に置いてみる。いい体してるじゃないか。

そんなことを言っても、嫌われないのである。


 

森は生きている

カテゴリー │花ばなしい



深い森の公園は暗く奥まった果樹園を持っています。

せせらぎの橋を渡り、芝の丘を越えて石段を登れば、少し怖いような静けさの
中に迷い込みむのです。

遠くなってしまった夏には低い緑の天蓋を作っていた枝たちは、もうすっかり今
年の葉を落としてしまいましたし、来年の芽をつけるには少し早すぎる。
10月だと言うのに、もう冬の眠りの中に入っているのです。

大きな実をつえた枝はその重さを支えて今年もたいそう疲れました。

その枝を支えていた幹も、たくさんの水を吸い上げましたから、少しお休みを
したいのです。
たくさんの葉っぱがないうちは、根っこも少しだけ水を汲めばいいのですから。

同じように枝を広げ、同じような裸になった果物の木は、迷路を作っています。
もしもっと深ければきっと迷ってしまうほどよく似ているのです。

そして、少し眠けを誘うのです。

「木の根元の暖かな葉っぱの上は気持ちいいよ」とささやきます。

果物がなくなって、少しさみしい木は、人も動物も懐かしくなって、一緒に眠ろ
うよと誘っているのです。

迷いそうになって、振り返ると、木々が「またおいで」と言いました。

カサコソと靴の下で舞う葉っぱたちは、今年の夏の大きな屋根ふき材だったの
でした。


 

レモンタイム

カテゴリー │デキゴト路地



一日籠もり写真加工をして、その後編集作業をして、深夜になってしまった。

ラグビー熱が出て、少し震え、立てばふらつく。一日ラグビーに漬かった男は「ヅケ」に
なっている。
それでも飽きないのだから、少し呆れている。ラグビーには確かに魔力がある。

でも、そんなことを話すわけではなかった。レモン、レモン。

これね、ぶん屋のぽさんのご実家”韓国焼肉のサラン”で肉をいただいた後に出して
いただけるレモンのシャーベットなんですよ。

あの店の肉は、「まいった」と言わせる色とそそる厚さをしていて、ジュッと肉汁となって
溶ける。
そんな肉を、「納得」と、言いながらいただくと、うれしくなり、心が前に突き出してきて
饒舌となり、サラッとした汗をかいているのに気づく。

体力増強とか疲れなおしに肉をいただく場合があるが、それとも違う。
”高揚感”といった感じで話が続き、こんなおしゃべりだったかと、時々我にかえり、ニ
ヤリとし、また論戦に加わりたくなる。

ただし、うまいものを腹に蓄えれば無粋な会話にはならず、高揚な気持ちそのままに
我の素を出してしゃべる。
隣もトイ面も、顔を少し紅潮させているのは、五十代としてはうれしいかぎり。

会話を楽しみ、反応するが、反論はしない、むしろ話がスイングしてきて、リズムが生ま
れ、話しているよりセッションをしている感覚に近いことに気づく。



4人の男がいれば、腕も知識も、話し方も違い、もちろん話題など同じになりえないの
だが、どこかに接点を見つければ、それをメロディとして、我々はそれぞれの知識という
楽器を奏で出す。

打楽器であり、弦であり、ブラスでもある。ときにコーラスとなり、オカズを入れてぐっと
盛り上がれば、静かな着陸点を迎えてそっと、楽器を置く。

口にはレモンである。
レモンそのものをつかった、サワーな味である。

50代がガラスの小鉢をもって、カチャカチャとスプーンですくうのである。

論議でもなく、会話ほど軽くもなく、教えられるのでもなく、伝えてもいない。
肉が溶けて腹に収まったように、話が体内に溶けていき、そのエネルギーで高揚感が
生まれ、少しだけハイになっている。

そんなレモンタイムを味わった。

青いレモンの歳を大きく過ぎたが、50代でも(49だけどね)サワーな感覚が支配した。

こんな写真が出てきて、そんな感覚を思い出した。

次は鍋と日本酒で話をしようと大黒屋さんが言う。

酒は心をふっくらとさせるだろうか、それとも深く考えさせるだろうか。

レモンはあわないから、なんらかのシャーベットな感覚でセッションを終えなければ。
3人の食通がおり、雑食定食派の自分がいる。

のってまかせる。得意なところで発揮すればよいのだ、ならばお前が得意なものはな
んだ。

それはなんだと考えている。


 

プレスルーム

カテゴリー │ヤマハラグビー部



ヤマハラグビー部ファンサイト”トラジュビ”の取材でヤマハスタジアムに行くと、
プレスルームを使わせていただけます。

プレスルームは新聞やスポーツ記者、ライター、カメラマンの皆さんの使う部屋
で、メインスタンドの3Fにあります。(4FはVIPルーム)

この部屋から出るとこんな風にグラウンドを見渡すことができます。
最上段がテレビやラジオなどの中継ブースとなっており、レシーバーをつけた解
説者とアナウンサーがズラリとならんでいます。

その下がチームの記録とプレス席、「ペン」と呼ばれる試合記事を書くみなさん
の場所として指定されています。



こちらがその裏にあるプレスルーム。
電話回線などがあり、この時間には記者さんたちはいませんが、試合が終わると
ここから、各社へインターネットなどを使って記事が配信されています。

トラジュビではここで記事を書くこともありませんが、記者さんたちの会話や、まとめ
方、写真の選び方など大変勉強になるところです。

僕はほとんど「スチール」といわれるカメラマンのみなさんと一緒。
トライが決まるたびに、隣あったカメラと、「撮れた撮れた、やったー!」などと話な
がら試合の間中はなしています。

カメラマンはファインダー越しに試合を見ますから、じつは試合の大きな流れしか
わかりません。
大抵のメディアは、カメラは試合を撮り、ペンは試合全体を把握するという分業にな
っています。

ファンサイトではそんなことは言っていられませんから、カメラも記録もする。
※イチローはえてしてカメラだけになり、清水ライターに迷惑をかける。

そんな取材の中で、スポニチ、中日新聞、スポーツ報知の記者さんと仲良くさせて
いただいています。

カメラを覗きながら、記録の為にしゃべるのが仲間のルールです。

「大西から、大田尾、飛ばしパスで徐です・・・・・・・トライ!」などと話しながら写真を
撮れば、まわりのみんなが間違いなく記録ができるのです。

ゴール裏に陣取る場所も思惑次第、ここにも楽しい話があるのですが、これはまた
別の機会に書いてみましょう。

取材って大変ですが、現場は楽しいものです。
まとめが・・・・・・一日やっても終わらない・・・・



 

カナリア初冬にて

カテゴリー │デキゴト路地



壊れかけたワーゲンもいいけど、ボンネット光るのもいい。

出かけると前にスッと入ってきたのはワーゲンのカブリオレ、それもネイビーに
生成りの幌。

こんな色もあるんだ。と思いながら後について走れば、空が丸いトランクに映る。

ミラーには銀色の髪が映っていて、追いこせないままに雲の表情を見てる。

もし乗るのならアイボリーにベージュのレザーがいいななんて思っていると知り
合いが乗っていたりして、これもない。

こういうカブリオレは街にも知り合いにも一台でなくては絵にならない。

冬にこそドイツの厚い幌を持つこんな車は似合っていて、開けられるような日が
ひと冬に一日あれば、それはラッキーだ。
もちろん、開けられないままに幌が少しづつ冬に馴染んだ色になっていくのもい
んじゃないかな。

グレーに光る海をバックに、ワーゲンを停めて、弱い光を丸い室内に満たせば
幸せな気分になれるかもしれない。

写真とにらめっこに疲れてしまったな。

カナリアンケージ、カナリアンケージ、仕事は終わらない。


 

美味いぞヤマスタ

カテゴリー │ヤマハラグビー部



ヤマハラグビー部の活躍と、ファンがラグビーデイをいかに楽しんだか、こんな
テーマがファンサイト”トラジュビレポート”の肝になっています。

朝からガシガシと加工した写真ができあがり、次は4ページ構成となるレポー
トの編集に入りました。

1ページ目は、スタジアム前広場でのお楽しみ編、今回も4台のフードワゴン
がやってきて、浜松餃子、ピザ、パニーノ、クレープ、コルネット、coco壱番屋
とズラリと美味しいものが並びました。

1ページ目はムシャムシャ編として、食べてばかりの絵になります。

腹へった・・・・・

今回はアトラクションとして、ヤマハのトライアルライダー成田匠選手が広場
で”たくみ”な技を見せてくれました。



もちろん、2ページ目からは、選手たちの活躍の写真満載!

雨でぐっしょりになって、清水カメラが活躍してくれました。

さてさて、まだがんばって、編集です。



 

鉢巻レポート

カテゴリー │ヤマハラグビー部



「ラグビーの試合の後の、ひと仕事、写真加工で腕がつるつる」

などと詠んでいる場合ではありませんが、今日は朝からトラジュビレポート用
の写真加工をすすめています。

今回のカメラは、トラジュビインタビューでもおなじみ、スポーツライターの清
さん
が初担当、それがあの大雨の中というがんばりどころでありました。

試合レポートの楽しさは、応援にこられた方のブログのように、それぞれの
応援や、楽しみ方の観点が違うところ、写真もカメラマンによって違います。

思いもよらぬアングルだったり、こんなことがあったんだ!という発見をしたり
と加工しながら、しばし眺めたりする。

イベントレポートなど、ブログで読む場合、複数の人が参加していると、多角
的な記事が読めて楽しいのに似ています。

開いて、見て、切って、明るくしたり、色を調節したり、シャープネスをかけたり。
1枚1枚の写真の加工は手間がかかりますが、どの写真にも写っている選手
や応援する人の試合の思い出が詰まっています。

丁寧に作業していきます。

さてさて、一服も終わり、またレポート写真加工方面へと埋没していくのであ
りました。

早くおんもへ出たい・・・・差し入れはタバコ、おにぎり、チョコレートなどお願い
いたします。

はい。。。。サクサクやろう。



 

六つ子のヒゲ

カテゴリー │花ばなしい



散策路を歩いていると、ニュッと突き出していたのは、つる性の植物。
枝のつけ根に力を入れて、ぐぐっと背筋力を試しています。

六つ子の葉の芽たちも、枝のがんばりと同じように、エッヘンと反り返っている
から、これはい頑張り屋の木なのでしょう。

気づけば葉の芽たちはさらに根っこみたいなヒゲをたくわえておりました。

これは不思議なイバリんぼうな植物ですね。

病気をした人が、それを気に病んで下を向いて悲しんでいると、病気のほうが
いばってしまうそうです。

反対に、大病の手術をしたのに、先生が驚くほど明るく暮らしているから、病気
が逃げていっちゃった人を知っています。

ある友人の奥様がこれから闘病を始めます。でもそのご家庭はとても明るくて
元気なファミリーです。

きっと病気に向かってエッヘンと威張って勝ってくれると思うのです。

反り返るくらいに元気な顔で、ひげまでつけたら、きっと病気はつまらなくてど
こかへ行ってしまいます。

病気か、さあ来い!と立ち向かってくださいね。


 

青く染まる

カテゴリー │ヤマハラグビー部



青く染まる週末、土曜の大雨が嘘のような週明けになりました。

ヤマハラグビー部公認ファンサイト”トラジュビ”はトップリーグ開幕に向け、そして
開幕戦と、毎日更新の勢いで地元、全国のラグビーファンの代わりの目として、
活動しています。

既報のように、初戦vsトヨタは大雨の中の激闘、しぶきをあげるほどの雨の中を
9620人もの応援に後押しされて、ヤマハは勝利しました
屋根のあるメインスタンドは満員の上、屋根のないバックスタンドにも大勢の応援
団がつめかけ、配られた揃いのポンチョで応援をいたしました。

そんな様子を、トラジュビでは今後レポートなどでもお伝えしていきます。

今朝のトップでは、試合トピックスほか、協力カメラマン甲斐さんによるスライドショ
も掲載しています。

応援いただいている方には、トップからリンクする選手インタビューなどでも興味を
持った選手の皆さんのコメントなどもお楽しみいただけます。

初戦に勝利したヤマハの次節は今週土曜11月3日のNEC戦(名古屋瑞穂)とな
ります。
応援に行かれない方は、是非心の応援団として地元ヤマハを応援お願いいたし
ます。

青く染まる心の応援、トラジュビ編集部もどっさり撮った写真でお届けを急ぎます。



 

茶の子

カテゴリー │花ばなしい



生垣に使われていましたから、最初は気づきませんでしたが、白い花が咲いて
お茶の木なのだとわかったのです。

毎日通っていても、季節の花と実を知るとうれしくなりますね。
これからはお茶の木の通りと呼びましょう。

遅い花も実も一緒にある低い生垣は大きな木のある森にありますから、普段は
気づくことがないのです。
でも秋は、落ち葉がきれいでしょう。

道に落ちた落ち葉の色の不思議をたどるうちに、足元のお茶の花、茶の子に会
えたのです。

茶の子は、コロコロと鳴る緑の鈴でしょうか、それともお茶を入れる小さな急須で
しょうか、どちらにも見えて少し悩みます。

秋の森はしゃがんで見ると、また新しい発見があります。

どんぐりの実がいちどきにどっさり落ちる日があったり、子供たちが通れば実だけ
を拾ったくぬぎの帽子だけが落ちていたり、靴より大きな”朴の木”の葉が落ちて
いたりします。

大黒屋さんが、秋からは45度下を人は見るものだよと教えてくれました。
土の上、アスファルトの上、木の根のまわりは、花よりきれいな落ち葉の彩りが
面白くてどんどん歩けます。

地面を地色に(ほんとに地色ですね)、落ち葉は挿し色、着物の意匠は自然の中
にあり、その変化を知ることが、季節を知ることになる。

そんな教えを思い出しながら、地を踏んで歩く、そろそろ晩秋に向かいますね。


 

めがミドリ

カテゴリー │メシメシ探検隊



昨日の雨で冷やしてしまった腰が痛いから、ラグビーの結果などをファンサイトに
簡単に掲載するのみでデスクに座って過ごした。

事務所のパソコンの前は全くの無味乾燥地帯で目が渇く。
緑の芝から一日離れただけでまた恋しくなる。
少しスポーツの汗と芝の緑中毒である。

そこでデスクから這いだして台湾料理の阿里山に来ると、メニューのミドリにばか
り目がいき、ニンニクの芽とタマゴの炒めものを頼んだ。

芽がどっさりで目が醒めた。
あとは定番の水餃子であります。

明日はレポート作業でうんとこさ芝のミドリを見る。

写真加工のグラウンドは雨がしぶいている。
ラグビーはしばらく毎週末の連戦である。

休んでいる時間はないのだ。


 

将太郎はサルである

カテゴリー │ヤマハラグビー部



ジャパンラグビーのワールドカップでの立役者にして、昨日は一人で16点を稼いで
ヤマハの初戦を勝利に導いた男は大西将太郎選手であります。

そんな選手に「サルである」なんて記事を書けば全国のファンからブーイングをいた
だくのだが、これには訳があるのです。

ヤマハラグビー部を愛する応援仲間らが、大西選手に「将太郎さんの応援キャラク
ターにするならば、動物なら何?」と聞いたことからはじまる応援キャラづくりであり
ます。

ファンはこれを応援会場に持ち込み、大西選手を応援したいという心理なのです。

そして昨日探し出された小さな猿を持ったファンが試合後に行われたファン交流会
で大西選手に「サルです、応援キャラクターのサルです」と彼に迫る。

別の応援仲間が手作りの「しょうたろう」という名札を胸に、将太郎サルのデビュー
でありました。

ファンを大切にする大西選手も、苦笑いしながら「似てますか」と応援サルと2ショット
に収まるの図でありました。

手作り品ではありませんが、応援する心を小さなぬいぐるみに託し、全国の会場に
連れていくのもファン心理であります。

かくして、ヤマハの応援団には応援小熊あっくん(辻井厚之選手のキャラクター)に
加えて、応援小猿の将太郎くんが登場したのでありました

この日、もう一匹もデビューしましたが、これはまた別に紹介いたします。