念珠と数珠玉

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念珠と数珠玉

いい歳をして今まで持たずに済んでいたものがありました。

念珠でありまして、不祝儀の時に持ってゆく数珠でございまして、今までは
父のを借りていた。親族に不祝儀がなかったのも幸せなことと思っておりま
した。

昨年から不祝儀が続き、お前も一つ持てと父が一つ分けてくれて持ってい
っている。親指と小指で下げる念珠を持ってようやく一人前になりました。

数珠といえば抹香臭さい名前で子供の頃は縁がありませんが、夏の終わり
に野原に行きますと数珠玉の草が伸びております。
黒い実や白い実、まだらの実がありまして、大きくなった数珠の実を摘んで
帰りまして母に渡すと、もめん糸と針で数珠玉を刺してはつなぎ、数珠を作
る遊びをしておりました。

この数珠の実は独特の匂いがありまして、たくさん集めると青さとも違う匂
いがいたします。
子供心にこれが数珠かなあと思った記憶がございます。

一年中、何かの実を摘んでいた子供の頃、それぞれに遊び方があり、持ち
変えれば父や母が懐かしそうに遊び方を教えてくれたものでした。

まもなくドングリが落ちる頃となります。
たくさん拾ってきて弟や妹とドングリ独楽を作ります。
買ってきたばかりの爪楊枝を使い切ってしまい、串までも使って大量の独
楽を作って叱られてしまったことを思い出します。

時に何もない冬にカマキリの卵を持ち帰り、勉強机にしまっておいて、春に
おびただしい子カマキリが家中を這い回っていたことがありました。

四季野原で遊んでいた頃には、子供はどこで何が採れるかを知っていた
ものでした。


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