身延河裏不二

カテゴリー │富嶽三十六景

身延河裏不二

富士の高嶺に雪はふりつつ、真っ白な頂を遠目に見るここは浜松です。

葛飾北斎の富士を見る旅を想いながら富嶽三十六景を見て何が書けるか、今朝
の旅は第三十一系、身延川裏富士(みのぶがわうらふじ)であります。

東海道清水から甲府へ向かう道も山深くなりましたところに身延があります。

ご存知のようにここには身延山久遠寺がありまして日蓮宗の総本山があることで
知られますが、今も昔も山の中、清水から車の旅をしても立ち寄って休みたくなる
山の土地であります。

富士から甲府への街道は山を隔てて東に富士がありますから、途中本栖湖から
この道に到るところに下部温泉があります。

じつは祖父が下部を大変に愛しまして祖母と初孫である私を連れてよくこちらへ
旅をした。そんな写真と思い出があります。
下部は冷泉が湧いておりまして、温泉治療の場でもありますが、その中心にある
冷泉に浸かったことがあります。

薄暗い中を降りてゆくとそこはお湯ではなく冷たい水が湛えられ、そこに浸かって
温泉治療をするのです。
冷たいながら体に染みてくるその効能はあらたかで、後で体が温まったような気
がする。不思議な温泉であります。

祖父と祖母の間で写真に納まる下部での楽しさはもはやおぼろげですが、愛さ
れていた喜びはその写真を見るたびに思い出すことができます。

北斎は法華経の信者であったそうで、この地にも旅をしたそうであります。
こちらは無宗教でありまして、どこへでもでかけられるのであります。


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