イチロー的こころ（旧版）

文芸春秋をどこで読むか、そんな考察をすれば書斎だのオフィ
スの机でなどとさまざまな反応があろうところですが、我が
読み場所は車の中であります。

厚さ2.5センチあたりの分厚い文芸春秋を飼いましてまずは車
の中に放りこんでおく。

楽しみは後まわしでありまして、ふと打ち合わせの時間があい
た、買い物につきあわされたけれども「車で待ってるよ」時間
になった時、コンビニでお弁当を買い、春のアタタカな車の中
でいただくような時に取り出して読むのであります。

巻頭の日本の顔に誰が出るのか、カラーページで食事や政治の
ことナドさまざまに話題を広いながら、特集する政治欄やらコ
ラム、書評やら連載小説などバラエティに富んだカキモノを読
むことができるわけであります。

文芸春秋ですから時に芥川賞受賞作がそのまま読めてしまった
りできるのも新しい才能の小説に触れる機会になったりもする
のです。

読みふけりながら時間が来ればまた後席に放り出す、そしてま
た時間があれば続きを読む、さてどこまで読んだかと思い出す
うちに待ち合わせの人が登場したりもする。

月間に一冊、ふむふむと読みふけることができ、案外と短いペ
ージも多いから読みきる度合いも高くてうれしいのが文芸春秋
であります。

これで790円（第88巻第15号の場合）は安い！

厚くても雑誌でありまして折れようが汚れようがおかまいなし
文芸春秋の香りたき文の群れはオニギリやお弁当のショーユな
どで汚れながらひと月楽しませてくれるのであります。

読み終えたつもりが、まだまだ読んでいない小コラムを見つけ
た楽しみなど、たまりませんぞ。
ステアリングに文芸春秋、おすすめしておきます。