残り紅葉

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残り紅葉

モミジの葉に急に寒が訪れると、色そのままに冷蔵されてしまう。

金や紅のモミジの色そのままに残した枝が年を越そうとしています。

落ち葉はとうに積もり、カサコソ音を立てているのに、傘になった枝は葉をまとって
木を暖めているのです。

枝ばかりになれば木どんな木も真っ黒な冬の木に過ぎませんが、葉を冷蔵保存
することで何の木かを知ることができるのです。

冬の間に木はゆっくりと眠っています。
蓄えた水や養分を枝の先の固い芽に閉じ込めて一日いちにちの光を見つめてい
ます。
誰に教えてもらうことなく、どの木も春を知るのは、毎日の光の変化を注意してい
るからなのです。

私たちは一日を大切にすることができますが、便利なことに暦とかカレンダーで
季節の移り変りの”目安”しかわかりません。
光の移りを注意する前に日付で判断してしまうからなのです。

冷蔵モミジを見たらこの年末を想像できないけれど、モミジは真っ黒な幹や枝が
今日、この時を感じながら冬を過ごしているのです。

冬至も過ぎましたね。もう木は春へのカウントダウンを始めているのかもしれま
せん。


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